キング・クリムゾンの前身ジャイルズ・ジャイルズ&フリップがデッカに録音したデビュー作“Cheerful Insanity of Giles,Giles&Flipp”は、イギリスのパブで演奏されそうな歌入りショー仕立ての軽音楽だ。後年になって日の目を見たGG&Fが次回作用に残した録音“Metaphormosis”ではイアン・マクドナルドが加入しロック、フォーク色が強くなっているが、やはり「風変わりな音楽」のまま。それがジグソーパズルの中央のワンピースが最後に嵌まったように、グレッグ・レイク(と作詞家ピート・シンフィールド)が加入すると、壮大かつ革新的音楽絵巻「クリムゾン・キングの宮殿」へ劇的な変貌を遂げる。レイクがもたらしたものがいかに大きかったか分かろうというものだ。
第2部のショウは、稲葉太地作詞、高橋恵作曲の「Greatest HITS!」。稲葉太地作詞、ベートーヴェンの交響曲 “運命” を太田健が編曲した「This Is the World」、稲葉太地作詞、高橋城作曲の「歌 世界を繋ぐ虹の架け橋」等、オリジナル曲に、クラシック名曲のアダプテーション等、楽しい曲が続く。もうすぐクリスマス。早霧せいながサンタクロースになって現れたのも愉快だった。