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「Busy Being Free/Barbara Fasano』(Harbinger Records HCD3106)
バーバラ・ファサノは、今、ニューヨークのキャバレー・シーンで最も輝いているシンガーの一人だろう。イタリア系の美人シンガーで、彼女が崇拝するレナ・ホーンやバ—ブラ・ストレイサンドの影響が多い。旦那の同じシンガー・ピアニストのエリック・コムストックとよく一緒に活躍している。彼女の4枚目の新作は、歌伴では定評のジョン・ディ・マルティ—ノ(p)のアレンジでボリス・コズロヴ(b)ヴィンス・チェリコ(ds)ポール・メイヤー(g)にウォーレン・バッシェ(cor)とアーロン・ヘイック(ss,fl)が加わるという豪華な伴奏陣に囲まれてジェローム・カーン、リチャード・ロジャース、ヴァ—ノン・デューク等のスタンダードに加えて、ジョニ・ミッチェルやジミー・ウェブなどの歌も交えて心地良い歌を聞かせる。ネリー・ラッチャーの「Hurry On Down」も取り上げて、一寸吃驚させる幅広い選曲だ。中でも「How Little We Know」や「The Surrey With The Fringe On Top」等のテンポの良い歌が特に素晴らしい。(高田敬三)
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