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「Swan Dive/土屋昌巳」(Mazzy Bunny Records:DDCZ1910)
前作『森の人』から15年ぶり、自身のレーベルからの発表となった全6曲入りのソロ作。ホッピー神山(key)、Der ZibetのIssay(vo)、RIZEのKen Ken(b)、元MAD CAPSEL MARKETSのMOTOKATS(ds)、渡辺等(Cello,Wood b)らを迎えた本作にはさまざまなスタイルの楽曲が収録されており、いまの彼が想い描く音世界が見事に表現されている。そのイメージされるデカダンスで独特の美意識に貫かれた世界観は変わらない(付属DVDにおける「Swan Dive Part-2」の映像でも顕著)が、根底には彼がこれまで培ってきたロック・スピリッツがこれまで以上に溢れているようだ。もっと彼自身の歌声(今回は2曲のみ)も聴きたかったが、リピートするごとにある種の凄みさえも感じる作品である。この充実振りからすれば早期の次なる展開も期待したくなる。(山田順一)
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