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「25年目の弦楽四重奏」(角川書店DAXA-4531)
ドキュメンタリー出身のヤーロ・ジルバーマンの製作・脚本・監督による劇映画。主演はフィリップ・シーモア・ホフマン、クリストファー・ウォーケン。結成以来25年に渡り素晴らしい演奏を聴かせてきたN.Y.の弦楽四重奏団。次の四半世紀に踏み出そうという矢先、年長リーダーのチェリストがパーキンソン氏病を宣告され引退を決意。その途端、第二バイオリンは俺を第一にしろ!とゴネて妻からあなたは第一に向かないと言われムクレて浮気、その娘は第一バイオリンと恋仲になり、それまで完璧なアンサンブルを誇ってきたカルテットが騒々しい不協和音を奏で始める…。
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第14番(Op.131)モチーフになっているが音楽映画でなく、ニューヨーカーの人生の哀歓を描いた辛口の人間ドラマ。主演の4人は音楽の素人だが、リート歌手アンネ=ゾフィ・フォン・オッターがリーダーの亡き妻に扮してコルンゴルトの『死の都』のマリーのアリアを歌い、プロ音楽家が要所を締めている。
クロマ濃度がやや高く設定されているが、重厚なコントラストの画面の隅々まで解像感の行き渡った高画質である。通常のドルビートゥルーHD5.1CH/2.0CH(48kHz/20bit)だが、弦楽を歪みなく美しく収録。(大橋伸太郎)
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