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「古典音楽協会室内合奏団 第149回定期演奏会《イタリアとドイツの名曲協演》」 3月27日 東京文化会館小ホール
桜の花が咲き始めた3月27日、温かい音色で知られる古典音楽協会の演奏会があった。昨年60周年を迎えたばかりで、長い伝統を築いて来た。古典と言えば、古楽器による演奏が日本でも一時ブームになったが、すでにストラデバリが輝かしい音を求めて制作していたように、理想の音を描いて、昔に返るのではなく、当時の作曲家達が求めていた「音」を追求してきたこの団の姿勢に賛同したい。編成は基本が13名で古楽器Cemb1名に、現代の楽器Ⅰvn4名,ⅡVn3名、Va2名、Vc2名。DB1名に、Solo Ob1名、Solo Rec1名が加わった室内楽である。曲目はコレッリの「合奏協奏曲」、ヴィヴァルデイの「リコーダー協奏曲」Rec片岡正美、同「ヴァイオリン協奏曲」Vn山元操、J,S,バッハ「チェンバロ協奏曲」Cem佐藤征子、テレマン「オーボエ協奏曲」Ob石橋雅一で、一番聴きごたえがあったのは、ヘンデルの「合奏協奏曲」Vn角道徹・新谷絵美・Vc重松正昭であった。来年は東京文化会館が全館改修で暫くお休みになるので、また3月27日に開催されるのを期待したい。(斎藤 好司) |