2015年1月 

  

Popular ALBUM Review


「スウィーター! ルーツ・オブ・ジャパニーズ・パワーポップ 1971-1986」(POPTRAKS:DIRP-1001/配給クリンク・レコード)
 日本のポップ・ロック史が検証され音源も復刻されるようになってかなりの歳月が流れるが実はゴソッと抜け落ちているように思えるのがこの部分かと。1970年代。メロディアスでポップな感覚を全面に打ち出したグループの登場をリアルタイムで経験しているがリンドンやジャネットなどはGSのようにある種アイドル的な売り出し方をされていたという印象があり、そのあたりも'評価'の対象にはなりにくかったのかも。個人的にはビートルズ風でありながら巧みな作法で日本的な歌曲に仕上がっていたバッド・ボーイズ1975年のシングル「僕と踊ろう/アイツのせい」(両曲収録)が大好きだったが、ここにはバッドフィンガー「No Matter What」(ザ・レッド・ブラッズ:1971年)やラズベリーズ「I Wanna Be With You」(THE BEATS:1982年)のカヴァーなどそそられる楽曲も多数収録されており、ウキウキわくわく♪ 全18曲中13曲が初CD化(すべて当時の東芝EMI音源)で、本家のメジャー・カンパニーではなく思い入れと執念を感じさせるインディーズによる好企画(32ページに及ぶカラーのブックレット付)。(上柴とおる)


Popular ALBUM Review


「ストックホルムでワルツを」 (ユニバーサル・ミュージック:UCCM 1231)
 スウェーデンの人気女優でジャズ・シンガーのモニカ・ゼタールンドの半生を描いた映画「ストックホルムでワルツを」は、今、公開中で、合わせて主演女優、エッダ・マグナソンも来日してブルーノート東京で公演した。映画では、昼間は電話交換手、夜は、ジャズ・シンガーというシングル・マザーのモニカと孫の世話をする父親との葛藤を軸に生涯に6人の男性と結婚や同棲を繰り返した恋多き彼女の歌手として成功して行く過程が描かれている。「ワルツ・フォー・デビイ」のビル・エヴァンスとの共演がクライマックスになっている。本アルバムは、その映画のオリジナル・サウンド・トラック。モニカ・ゼタールンドは、アメリカでエラ・フィッツジェラルドから言われた言葉にヒントを得て、ジャズを自国語のスウェ_デン語で歌って人気を得た歌手だ。モニカを演じるエッダは、容姿も声もモニカに似ているし本職が既に3枚のCDを出しているシンガー・ソングライターなので歌はしっかりしていてモニカの雰囲気を実に上手く表現している。モニカの代表的旧譜も6枚一緒に発売になっているので比べて見るのも一興だ。彼女自身は、2005年5月12日にストックホルムの自宅アパートの火災で悲劇的に生涯を閉じている。68歳だった。 (高田敬三)


Popular ALBUM Review


「ローラーコースター・ブギ/ブラッデスト・サキソフォンfeat.ジュウェル・ブラウン」(メディアファクトリー:FAMC-161/KADOKAWA)
 日本のジャズ・ジャンプ・バンド、ブラサキことブラッデスト・サキソフォンが黒人女性シンガー、ジュウェル・ブラウンをフィーチャーして発表したジャンプ・ブルース作品。彼女はライオネル・ハンプトンやアール・グラント、ルイ・アームストロング楽団の専属歌手として長いキャリアを過ごし、77歳になった今もテキサス州ヒューストンで歌う。タイトル曲「ラヴ・ローラーコースター」に始まり「グッディ・グッディ」「ビウィッチト」「フライング・ホーム」(演奏)「トワイライト・タイム」など楽しさ満載の好作品。「買い物ブギ」の洒落た選曲が嬉しい。アナログ録音・一発録音・モノラル・マスタリングという趣向が味わいを深めている。(三塚博)


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「グレイト・ディーヴァ・クラシックス/アレサ・フランクリン」(ソニーミュージックジャパン:SICP4359)
 レディ・ソウル、アレサ・フランクリンの最新作品はポピュラー界の歌姫たち10人の名唱10曲をカヴァーした好作品。彼女が60年代中盤ごろから気にかけてきた女性歌手とその曲から選ばれているという。旧くはダイナ・ワシントン、エタ・ジェイムスから今日のアデル、アリシア・キーズまでと年代の幅は広い。The Aretha Versionのクレジットが付けられた楽曲はたとえば「ローリング・イン・ザ・ディープ」(アデル)には「エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ」が挿入される。彼女ならではの解釈あるいは味付けが施されている。プロデューサーはアリスタ時代のコンビ、クライヴ・デイヴィス。サウンド・プロデュースはベイビー・フェイス、アンドレ3000、テリー・ハンターらがあたっている。(三塚博)


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「メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲 第1番 / 松本蘭、水野由紀、村松亜紀」(オクタヴィア・レコード / OVCL-00556)
 この最新アルバムは、今巷で話題の3人松本欄(ヴァイオリン)、水野由紀(チェロ)、村松亜紀(ピアノ)が、ピアノ三重奏曲の中でも名曲中の名曲「メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲 第1番 ニ短調 作品49」と「ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲 第7番 変ロ長調 「大公」 作品97」に挑んだ、力作である。その卓越したテクニックに加え、若さと美貌を誇る3人の演奏は、可憐な中にも聴く者をグッと引き込み魅了するアンサンブルの妙と美しい流れが混在する。メンデルスゾーンでは、柔かさやしなやかさと言った女性らしさが際立つが、ベート−ヴェンでは、1音1音が凛とした響きを感じさせる。外界の寒さを忘れ、暖かい部屋でゆったりと至宝の音楽に浸って欲しい。
(上田和秀)


Popular ALBUM Review


「Cantica チャンティカ / tomoca 」 ( オーマガトキ / OMCA-1185)
 ワールド・ミュージック界でも異色のミュージシャンであるオーボエ奏者tomocaの最新アルバム『Cantica チャンティカ』は、覚醒したtomocaの最高傑作となった。従来はオーボエ奏者としての演奏家に特化していた感が拭えなかったが、今回のアルバムでは、プロデューサー・コンポーザー・アレンジャーとしての地位も確立し、全曲バリ島のミュージシャンによるバリ島での録音は唯一無二、このメンバーでなければ表現出来ないバリ島を表現した。ミキシング・マスタリングを担当した鬼才久保田麻琴もその言い知れぬ雰囲気に舌を巻いた。加えて、画家で夫の森喜久雄による蓮の花のジャケットも力強いエネルギーを感じさせる。アーティストの感性を感じるアルバムとしては、最高のアルバムである。(上田和秀)


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「ザ・ローリング・ストーンズ・トレジャーズ(完全日本語翻訳版)」(日本コロムビア:COG-101)
 「TREASURES OF THE ROLIING STONES」の日本語翻訳版が登場した。「前史」に始まり1963年から「2000年、そしてその後」まで64ページにわたって、彼らの時代時代の表情を捕らえた貴重な写真と解説で簡潔に綴られている。単なるストーンズの写真集とは異なった、いわゆるトレジャー・ブック。ポスターやチケット、パンフレットや招待状、ブライアン・ジョーンズがファンに宛てた自筆の手紙などマニアにとっては垂涎のメお宝グッズモのレプリカが22点織り込まれている。著者はヴァージン・レコードで10年以上に亘ってストーンズのシニア・プロダクトマネージャーを務めてきたグレン・クラウチ。ロックンロールの歴史の断面を手軽に楽しめるお宝本だ。(三塚博)


Popular BOOK Review


「クラシックCDの名盤 大作曲家篇 / 宇野功芳、中野 雄、福島章恭 」 (文春新書)
 大好評シリーズ「クラシックCDの名盤」の完結篇(大作曲家篇)が、5年振りの最新刊としてついに登場した。「作曲家死すとも名盤は死なず! モーツァルト、ベートーヴェンからマーラー、ショスタコーヴィチまで24人の天才、230枚の名盤を紹介!」、何ともユニーク且つ的確な帯のコメントだ。このシリーズは、信頼される3名の評論家(宇野功芳、中野 雄、福島章恭)による個性と感性のぶつかり合いが、作品の重要性を引き立たせる。クラシック愛好家にとって参考書的な役割を果たし、初心者にとってはCDを購入するに当たり、何よりも頼りになる重要な書籍である。このシリーズを熟読すると、クラシックCDの奥深さが見えて来る。(上田和秀)


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ザ・フォー・フレッシュメン
アット・「サテン・ドール」六本木 11月8日
 ザ・フォー・フレッシュメンが4年振りに来日、唯一回の一般公演を満員の客を集めた六本木の「サテン・ドール」で行った。13年間在籍したベースのヴィンス・ジョーンズが抜けてギターのスティン・マルヴィが参加してセカンド・テナーを受け持ち、トップ・テナーのブライアン・エイケンバ—ガ—がギターからベースに変わっている。所謂、Group#23になって初めての来日だ。ザ・フォー・フレッシュメンの歴史の中でも一、二を争う長期不動メンバーだったGroup#22は、素晴らしいグループだった。Group#23は、新メンバーになって未だ一年足らずで新たなグループとしての個性が確立されていない感じだった。入れ替え無しでファースト・セット16曲、セカンドは、アンコールも入れて17曲のフレッシュメン・レパートリーを中心に歌ったが、セカンドでは、新メンバーが加入してレパートリーが種切れしたのか、ファーストで歌った4曲を再び歌っていた。ハーモニーも以前に比べて柔らかさが欠けていたようだった。休傾時間は、満席の爲、アーティストは、外で待つという状態だったせいもあるかもしれないが、ショウ全体も前回来日に比べて散漫な印象を受けた。 (高田敬三)
写真:市浦靖


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トリオ・アルデマロ・ロメロ&カルメラ・ラミレス」11月14日 南青山・ブルーノート東京
 トリオ・アルデマロ・ロメロは、ベネスエラを代表するピアニスト/作編曲家アルデマロ・ロメロ(1928-2007)の楽曲を演奏するユニット。ぼくはソニーから復刻されたCDでロメロの名を知り、べネスエラ版ボサノヴァというべき“オンダヌエバ”の響きに魅せられた。彼自身は一度も来日せず亡くなってしまったが、今、元ロメロ・バンドのペドリート・ロペス(ピアノ)、グスタボ・カルシ(エレクトリック・ベース)らが集まって往時の名曲をライヴで届けてくれるのは嬉しい。しかもこの日は、著名な打楽器奏者と歌手を両親に持つ話題のシンガー、カルメラ・ラミレスが参加。しかも日本側からも吉澤陽子(アルパ=べネスエラ・ハープ)、松田美緒(ヴォーカル)が加わった。正直申し上げて、馴染みのないナンバーもあった。ただ、リズムが面白く、メロディがわかりやすいから、次々と楽しく聴ける。べネスエラが身近に感じられるひとときだった。
(原田和典)
撮影:山路ゆか


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「ハンネ・ヴァットネイ&ザ・バタフライ・エフェクト」11月17日 代官山「山羊に聞く?」
 2009年に初来日。ノルウェー生まれの注目のシンガー・ソングライター、ハンネ・ヴァットネイがポップでファニーなステージを届けてくれた。“&ザ・バタフライ・エフェクト”と名乗っているが、別にそういうバンドを引き連れてきたわけではない。クリスティーネ・ヴィルヘルムセンとのデュオだ。彼女がまた、とんでもないマルチなミュージシャンで、各種パーカッション、サンプラー、シンセサイザー、ループ、グロッケンシュピール等を操りながら、なんとも不思議なバックグラウンドを提供する。ハンネは基本的にキーボードの弾き語りだが、時おり機材を使った一人コーラスやアップライト・ピアノによるパフォーマンス等も盛り込む。2010年のアルバム『ミー・アンド・マイ・ピアノ』にも入っていた人気曲「ザ・グリーン・ドア」を筆頭に、2015年発売予定のアルバムからの曲も織り込んだ約70分のステージ。才女たちの音世界に、すっかり引き込まれてしまった。(原田和典)


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「フロリアン・ウェーバー・トリオ」11月18日 ドイツ文化会館ホール
 逸材ピアニストが来日した。1977年、ドイツ・デトモルト生まれ。4歳でクラシック・ピアノを始め、99年に米国ボストンのバークリー音大に入学。ジョン・テイラー、ジョアン・ブラッキーン、ポール・ブレイ、リッチー・バイラークらにジャズ奏法を師事した。2000年代後半からはリー・コニッツとも共演を重ね、近年は自身のグループ“バイオスフィア”でも活動中。曲作りは精巧でどこまでも練り上げられており、音色の粒立ちにもさすがと唸るしかない。個人的には、ジャズというよりは「クラシック仕込みのテクニック」と「即興能力」を活用した「ヨーロッパの2010年代のピアノ音楽」という印象を受けた。もっと「いわゆるジャズ」っぽい場面があってもいいのに、とは思ったが、演者にしてみれば「それを求められてもなあ」ということなのかもしれない。やはりバークリー卒業生で、上原ひろみや渡辺貞夫との共演歴もある勘座光の縦横無尽なドラム・プレイが演奏にメリハリを加えていた。(原田和典)


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「FIRE HORNS“Primal Ignition”In The Autumn 2014」11月23日 横浜・モーション・ブルー・ヨコハマ
 日本の管楽器界がさらに面白くなってきた。たをやめオルケスタ、山崎千裕、ブラッデスト・サキソフォンなどなど、それがジャズの周辺というか外側から盛り上がっているところが個人的には興味深い。かっこよさ極まるファースト・アルバム『Primal Ignition』を発表したばかりのFIRE HORNSは、スガシカオのバンドから派生した3人組。2010年に結成された。トランペット、トロンボーン、アルト・サックスからなる編成で、ライヴではCDには入っていないような長く熱いアドリブも出る。演目もインストゥルメンタルだけではなく日本語の歌詞がついた曲あり、さらにオリジナルだけではなくハービー・ハンコックの「ロックイット」やザ・フーの「フー・アー・ユー」をあっと驚くようなアレンジで聴かせる等、とにかく技量もエンタテインメント性もたっぷり。MCもコントみたいで面白い。だからファンの表情も明るいし、笑いがたえない。こういうファンの乗せ方や煽りの上手さはジャズ専業者にも必要なんじゃないか? とにかく痛快、管楽器ファンは必聴必見だ。(原田和典)


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「YES」11月25日 Tokyo Dome City
 メンバー交代はあったが、YES完全復活と言えるプログレッシヴ・ロック・ファンには堪らない最高のライヴだった。ロック史上名盤と称えられるアルバム『こわれもの』と『危機』の完全再現と言う奇跡に近い企画ではあったが、十二分に満足できる内容だった。先ず不安を払拭してくれたのは、スティーヴ・ハウの変幻自在のギターだ。何の衰えも無いハウのギターは、誰も真似できない域に達している。特に緊張感溢れる「Siberian Khatru」のイントロは、いつ聴いても熱くさせてくれる。視覚的には、スクリーンに映し出される釈迦の姿をバックに、どう見てもキリストに見えるヴォーカルのジョン・デイヴィソンの姿が神々しく見えた。勿論、歌声もジョン・アンダーソンに比べて少し柔らかいのだが、伸びのある美しい歌声である。クリス・スクワイアのベースだって、衰えるどころか、一層迫力を増し、アラン・ホワイトのドラムも軽快だ。一番心配していたキーボードのジェフ・ダウンズも無難に自分の仕事をこなしていた。新作『Heaven & Earth』からの2曲「Believe Again」と「The Game」は、軽いポップ・ロックで久し振りにヒットを狙えそうな曲だ。そして、『こわれもの』では、ハウとスクワイアの二人が前面に出て弾きまくるのだが、「Heart Of The Sunrise」で、デイヴィソンがメSharp - Distanceモと叫んだ瞬間に完全にノックアウトされた。この言葉の響きは、深く心に突き刺さる。そして、アンコール「I've Seen All Good People」と「Owner Of A Lonely Heart」の大合唱で幕を閉じた。ここに宣言しよう「プログレは、まだ死んではいない」と。(上田和秀)
写真:Hiroyuki Yoshihama


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「アート・ガーファンクル」 12月10、11日 渋谷公会堂
  “Less is more”とは以前から折あるごとにアートが口にしてきた言葉。“少ない方が効果的”といった意味だが、今回の公演では信条としているその言葉を実践してみせた。ステージに登場したのはアートとギタリストのタブ・レイヴンの二人で、流れてくるサウンドはアコースティック・ギターの音色とアートの歌声のみ。自らも語っていた通り、確かに彼の喉はウィルスによる声帯麻痺からまだ完全に復調したとは言えず、高音部になると声に張りがなくなってしまう。だがそれを除けば、アートならではの繊細で透明な歌声は戻っていて、観客に語り掛けるように言葉を紡いでいく。元々、S&G時代の曲はポールのギターと二人の歌声が基本ということもあり、今回の演出は随所にS&G時代の雰囲気を漂わせて聞く者の心を熱くさせる。歌の合間には、これまでの歩みを回想した自作の3篇の詩を朗読。更に20代になった息子のジェームスを迎えてのデュエットや彼のソロを差し挟みながら、アートは1曲1曲を慈しむように歌い継いでいく。精一杯の今の気持ちを歌に込めてファンに届けたい、その姿からはそんな思いが感じ取れた。そしてその気持ちは会場のファンにもしっかり受け止めてもらえたことは、暖かい声援、熱い拍手からも十分伝わってきた。
(滝上よう子)


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「テトラヘドロン」12月19日 白寿ホール
 「三面体」を意味するイベント名は、音楽+ダンス+写真の3分野のコラボレーションに由来する。出演者は2013年度ミュージック・ペンクラブ音楽賞「最優秀録音賞」に輝いた加藤訓子(marimba)、振付&ダンスの黒田育世と中村恩恵、写真家の高木由利子の女性4名。同賞受賞作『カントゥス』と、その前作『クニコ・プレイズ・ライヒ』から選曲し、新たなコンセプトでプログラムを構成した。ステージ前半のライヒ曲では、テープ音に生演奏を重ねる手法で展開。演劇性を意識したような反復する身体運動は、すでに楽曲が加藤にとって肉体化していることを意味している。アルバム・バージョンとは異なり、2曲共にバッハを前奏曲に置いたのは、ミニマル・ミュージックのルーツだとの思いから。アルヴォ・ペルトとハイウェル・デイヴィスの後半を含めて、スクリーンにはリアルタイムで撮影されたダンサーの写真が、やや時差があって映写され、観客にとっての視覚的効果を上げた。出演者が三位一体となった前例のない、非日常的な創造空間を体感したのだった。(杉田宏樹)
写真:高木由利子


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「クロスビー、スティルス&ナッシュ Japan Tour 2015」
 1968年に結成されたウエスト・コーストのスーパー・グループメクロスビー、スティルス&ナッシュモの20年振りとなるジャパン・ツアーが決定した。Yはいないが、ウッドストックを懐かしみむもよし、変則チューニングのアコースティック・ギター・サウンドと最高に美しいハーモニーが奏でるこれぞ大人のライヴを思う存分に楽しみたい。心から、春が待ちどうしい。(UK)

* 3月5、6日 東京国際フォーラム ホールA
* 3月9日 フェスティバルホール
* 3月10日 福岡サンパレス
* 3月12日 名古屋市公会堂

お問い合せ:ウドー音楽事務所 03-3402-5999
http://udo.jp/


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「オリビア・ニュートン・ジョン Japan Tour 2015」
 いくつになっても世界中のファンを魅了して止まない永遠のスーパー・アイドルにして、永遠の歌姫オリビア・ニュートン・ジョンの5年振りとなるジャパン・ツアーが決定した。「愛の告白」「そよ風の誘惑」「愛のデュエット(ウィズ・ジョン・トラボルタ)」「ザナドゥ」「マジック」「フィジカル」「カントリー・ロード」「「ジョリーン」etc、聴きたい曲が目白押しだ。今回も歌姫が女神に転身し、ファンを興奮の坩堝に招き入れることだろう。ポップス・ファン待望の4月となる。(UK)
写真:Denise Truscello

* 4月23日 フェスティバルホール
* 4月24日 日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
* 4月27,28日 Bunkamura オーチャードホール

お問い合せ:ウドー音楽事務所 03-3402-5999
http://udo.jp/


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