「ピロウ・ブック/ジューサ」(ヤマハ・ミュージック&ビジュアルス/YMCP-10028)
昨秋来日したキューバの自作自演歌手・ベーシストのジューサは、キューバの枠を超えてアルゼンチンやフラジルなどでも、同地の音楽をすくい上げて活躍しているが、『俳句』につづいて新作を発表した。4年ぶりという『ピロウ・ブック』は自作ではなく、長年彼女が歌いたかった曲ばかりのカヴァー集。冒頭の「あなたを許しましょう」には、悠然たるオマーラとのデュエットが聞かれる。マイケル・ジャクソンの「マリア」はエレキ・ギターやラップ風歌詞朗読なども入れて大胆なアレンジで面白く聞かせる。ベースをバックにした「遥かなる影」等々。豪華ゲストを迎え、好きな曲を自由に演出している。ただテスト盤だからか曲間の間が悪く、纏まりがなく散漫になってしまったのが残念。(鈴木 道子)
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