「クリスマス/マイケル・ブーブレ」(ワーナー・ミュージック・ジャパン/WPCR-14279)
「あっ、クリスマス・アルバム」という音から始まる。変に凝ったりせず、軽やかで明るいオーケストラ・サウンドの中から、すっと暖かなバリトンのマイケル・ブーブレの歌声が入ってくる。700万枚以上を売った『クレイジー・ラヴ』に続くこの新作は、彼が究極のクリスマス・アルバムを作りたいという願に叶っている。楽しくさり気ないのがいい。プロデュースはデヴィッド・フォスター、ボブ・ロック、ウンベルト・ガティカ。殆どスタンダード・ナンバーばかりだが、すんなりと新鮮に聴け、ザ・プッピーニ・シスターズをフィーチャーした「ジングル・ベル」が爽やか。自作の「コールド・ディッセンバー・ナイト」も佳作。シャナイア・トウェインとの「ホワイト・クリスマス」だけは手が込んでいる。(鈴木 道子)
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