2010年9月 

 
Popular ALBUM Review

初回限定盤

通常盤


「アイ・フィール・ライク・プレイング/ロニー・ウッド」(ワードレコーズ/VQCD-10200=初回限定盤SHM-CD VQCD-10201=通常盤)
 ローリング・ストーンズのロニー・ウッドが久々にソロ作品をリリース、8年ぶりだ。実にすばらしい出来映えのグルーヴ感あふれたロック・アルバム。元ガンズのスラッシュ、レッチリのフリー、ZZトップのビリー・ギボンズ、旧友イアン・マクレガン、ジム・ケルトナ―やクリス・クリストファーソン、そしてストーンズ・ファミリーのバナード・ファーラーやブロンディ・チャップリン、ベテラン・ソウル歌手のボビー・ウォ―マック、ニューオーリンズ出身のアイヴァン・ネヴィルほか錚々たるミュージシャンがジョイント。彼らとミュージック・マインドで結ばれながら見事なコラボの中で1曲1曲が完成されていった、ライヴ感溢れたいかにもロニーらしい手法の中でのレコーディングである。オリジナル作品が中心だが、その中でブルースが大好きな彼ならではのウィリー・ディクソン作、ハウリン・ウルフで知られる「スプーンフル」も収録されている。本作をフィーチャーしての日本公演も期待したい。(Mike M. Koshitani)

Popular ALBUM Review

限定盤

通常盤

「シンフォ二ティ/スティング」(ユニバーサルミュージック/UCCH-9009=限定盤 UCCH-1030=通常盤)
 『ソングズ・フロム・ラビリンス』『ウィンターズ・ナイト』につづく独グラモフォンからの第3弾。シンクロニシティとシンフォニーを組み合わせたものと思われるタイトルの新作は、興味深い成り立ちの作品だ。彼はオーケストラとの共演ツアーのために10人の編曲家を起用し、自身のカタログのなかから約40曲を選び出した。そして、ロイヤル・フィル・コンサート・オーケストラとのリハーサルに入る。ザ・ポリスの呪縛から完全に自由になりたいという気持ちがどこかにあったのかもしれない。念頭に置いたのは、原曲の構成は守りながら、自由に曲を解釈し、新しい生命を与えること。歌のバックで添え物か壁紙のように弦が鳴っているような作品にはしたくなかった。そのうちさ、さまざまな可能性が生まれてきて、新しい発見もあり、彼は「録音ポタンを押すことを決めた」のだそうだ。いかにもスティングらしい。なんらかのシンクロニシティ的体験があったのだろう。「ネクスト・トゥ・ユー」や「ロクサーヌ」といったポリス時代の曲から、アリソン・クラウスと歌った「ユー・ウィル・ビー・マイ・エイン・トゥルー・ラブ」、シングルのB面だった「エンド・オブ・ザ・ゲーム」までディスク化した15曲の選曲も絶妙。彼が描いた基本コンセプトは驚くほどきっちりと守られている。ぜひともステージを観てみたい。(大友 博)


Popular ALBUM Review

限定盤

通常盤

「ファイナル・フロンティア/アイアン・メイデン」(EMIミュージック・ジャパン/TOCP-66966=初回限定盤 TOCP-66967=通常盤)
 へヴィー・メタルなロックの世界をゆうゆうと闊歩するアイアン・メイデン、30年選手たちである。あのエキサイティングでパワフルなサウンドは世界中のメタル・ファンをうならせている。4年前の『ア・マター・オブ・ライフ・アンド・デス〜戦記』に続く15作目。まさに、チャレンジあるのみという基本魂による見事なまでのサウンド・クリエイト、そこにはファンをうならせ納得させる重厚な音が爆走しているのだ。そんなレイテスト・アルバムをひっさげてのアメリカ/カナダ/ヨーロッパでのコンサート・ツアーはこの夏、終了。2011年、再びツアーにという噂もある、再来日公演が実現することを願う。尚、本作の初回限定生産のメタル缶使用のミッション・エディションはファンのより大きな注目を集めている。(上田 和秀)


Popular ALBUM Review


「サンキュー ミスター・チャールズ/ピーター・フランプトン」(ワードレコーズ/VQCD10189)
 今年4月に還暦を迎えたピーター・フランプトン、10代の頃からザ・ハード、ハンブル・パイで活躍。1970年代中期には世界的ロック・アイドルと一世を風靡した、『フランプトン・カムズ・アライヴ!』。そんなピーターの7年ぶりのニュー・アルバム。パワフルで鋭いギター・ワークと実に説得力あるロックなヴォーカルは、あの当時を知らない若いファンも魅了する。本作には北朝鮮に拉致された横田めぐみさんに捧げられた「アスリープ・アット・ザ・ホイール」「リペルテ組曲 A:Megumi」も収録されている。そしてモータウン・サウンドをリスペクトしている気持ちを表現した「インヴィジル・マン」、モータウン・ヒット・ソング・タイトルが歌詞の中に登場、共演はファンク・ブラザーズなのだ。(高見 展)

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「クローズ・アップVol.1:ラヴ・ソングス&クローズ・アップVol.2:ピープル&プレース/スザンヌ・ヴェガ」(インペリアル:TECI-26627〜8)
 デビュー以来25周年を期してかつての作品を原点であるアコースティック・スタイルで新たに歌う企画「Close-Up」シリーズ全4部作が今秋〜来年にかけて登場。うちVol.1とVol.2が日本限定仕様で2枚をセットにしてリリース(Vol.2のみ単独でSHM-CD&紙ジャケ仕様にて同時発売)。7枚のオリジナル・アルバムから作品を各テーマごとにまとめそれをアルバム4枚に振り分けて再演。レパートリーのうち半数以上の曲をセルフ・カヴァーという壮大?なスケールだが、公私にわたる複数のパートナーとの出会いと別離、愛娘の誕生などを経験したスザンヌが今の視点から新たに見つめ直した数々の自己作品の何と新鮮なこと♪「ルカ」や「トムズ・ダイナー」だけではなく心に響く多くの楽曲がこんなにも生き生きと今に蘇って来るとは!(上柴 とおる)

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「ザ・フィフス・エレメント/ティニーシャ・ケリー」(ワーナーミュージック・ジャパン/ WPCR-13869)
 
昨年、デビュー・アルバムを日本先行発売、瞬く間に人気を博したティニーシャ・ケリー。今夏に25歳を迎えた彼女がセカンド・アルバムを発売。日本のマーケットに適したルックス、キャラクター、歌声を兼ね備えた彼女。米国マサチューセッツ州で生まれ、ジョディシィやルーサー・ヴァンドロスなどR&B黒人アーティスト達の曲を好んで聴きながら育った。本アルバムは、そんな彼女の内側に宿るソウルフルな音楽のバックボーンと外側を彩る華やかさが見事に融合。リード・トラック「ラヴ・ハーツ」は日本の女性ラッパーCOMA-CHIと共演、早くも各配信洋楽チャートで1位を獲得。さらに日本の男性R&BシンガーJAY'EDとのコラボ曲も興味深い。(松本 みつぐ)

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「スウィート&ワイルド(デラックス・エディション)/ジュエル」(ライス・レコード/WRR-5181)
 1995年に発表したデビュー作『心のかけら』が全米だけで1200万枚を超えるセールスを記録。その後も順調にヒット作を発表、世界的な人気シンガー/ソングライターとなったジュエル。2008年にはテイラー・スウィフトらを擁するビッグ・マシン系列のレーベルのザ・ヴァロリー・ミュージックに移籍、心機一転カントリー・マーケットを中心とした活動を開始。今作は同レーベルでの2作目で、1作目同様溌剌としたポップなコンテンポラリー・カントリーを披露。元々フォークと共にカントリーをルーツに持つ彼女だけに、この路線にも違和感はない。今回登場した日本盤は、アルバム収録曲すべてをほぼ生ギター1本で歌い直したボーナスCD(こちらのタイトルは「スウィート&マイルド」)付の豪華版。ワイルドとマイルド、ぜひ両方楽しんでいただきたい。(森井 嘉浩)

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「モメントス/ドゥルス・ポンテス」(オーマガトキ/OMCX-1244〜5)
 ポルトガルの至宝といわれるドゥルス・ポンテスは、かつて革新的な手法や姿勢でファドと取り組んだ時代があり、伝統のみにとらわれないことでも知られている。が、アマリア・ロドリゲス亡き後の後継者として、世界で最も著名な歌手となって久しい。彼女も40代を越え、もっとも充実した時代に入ってきている。この2枚組アルバムはキャリア20周年を記念して、ポルトガルでは昨年リリースされたもの。未発表ライヴ録音とアルバム未収録録音を、ドゥルス自身が選曲した。1枚目はファドに焦点を当てている。アフロ・ラテン的な味付けで軽やかに登場しながら、アマリアの「緑の留め針、緑のマスト」「不安」「海の歌」などの深々とした表情は聴き応えがあり、ピアノ伴奏のみの「難船」はニュアンス豊か。タンゴのリズムのものなども珍しい。
2枚目は彼女の様々な面がうかがえて興味深い。ジャンルの違う人とのコラボなどからも集められている。「私たちはみなひとつ」はホセ・カレーラスと朗々たるデュエット。作曲はドゥルス自身。ギリシャの名歌手ヨルゴス・ダラーラスとは「海とあなた」を情感豊かに自在に歌って見事だ。が、ジャズともいえないいじり方をした「来る年」はちょっと。他にエンニオ・モリコーネとのコラボなどもある。(鈴木 道子)

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「フィーリン・ジス・ウェイ/KAI」(テイチクエンタテインメント/TECG-20037)
 人柄は顔に表れると言うが、音楽もそれを奏でるミュージシャンの内なるものが表れると言う典型的なアルバムが、ギタリスト/コンポーザーKAIのセカンド・アルバム。誰からも好かれる素直で優しいKAIの性格がそのまま表現された爽やかな楽曲とアレンジは、既に湘南界隈では評判である。今回はジョニ・ミッチェルの「ビッグ・イエロー・タクシー」を含むイングリッシュ・ヴァージョンにも挑戦しているが、それはご愛敬として、全編を通じて浜辺を漂うそよ風の様な感覚を味わって欲しい。今後はコンポーザーとして、バラエティに富んだ曲作りに期待したい。(上田 和秀)

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「テキサス・ハリケーン・レガシーエディション/スティーヴィー・レイ・ヴォーン & ダブル・トラブル」(ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル/EICP-1384〜1385)
 1984年に発表され、スティーヴィー・レイ・ヴォーン & ダブル・トラブルの人気を確固たるものにした名作『テキサス・ハリケーン』のレガシー・エディション(2枚組)。ディスク1には、オリジナル・アルバムに加え、ボーナス・トラック8曲と完全未発表スタジオ・テイク3曲を収録。そして、ディスク2は完全未発音源によるライヴ・アルバムとなっている。常に“今この瞬間”を生きたスティーヴィーの、84年における姿を完全に近い形で捉えた作品と言っていいだろう。今年の8月27日で没後20周年。亡くなってからも、彼の音楽はいつでも私の魂の近くにいてくれた。そしてこの作品によって、より近づいてくれた気がする。(細川 真平)

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「ラヴ、ハーモニー&エタ二ティ 〜グレイテスト50・オブ・スティーヴィー・ワンダー〜」(ユニバーサルミュージック/UICY-91701〜3)
 この夏、我が国で素晴らしいステージを披露してくれたスティー・ワンダー。今年60歳である。子供のころからモータウン・レコーズで遊んでいた、もう半世紀も前のことだ。そんなスティーヴィーの数多い楽曲の中から≪LOVE:愛≫≪Harmony:調和≫≪Eternity:永遠≫の3つのキーワードからの50曲を日本独自の編集で纏め上げられたベスト・アルバム、スティーヴィー公認である。(高見 展)

Popular ALBUM Review









「スティール・ザ・ナイト/スティーヴィー・ウッズ」(ヴィヴィド・サウンド/VSCD-3521)
「ウーマン・イン・マイ・ライフ/スティーヴィー・ウッズ」(ヴィヴィド・サウンド/VSCD-3522)
「アティチュード/スティーヴィー・ウッズ」(ヴィヴィド・サウンド/VSCD-3523)

 金澤寿和氏監修の≪Light Mellow's Choice≫より、アーバン・ソウルやAORのファンには正に待望のCD化。ジャズ・ミュージシャンのラスティ・ブライアントを父に持つ彼は、80年代初頭に登場した忘れ得ぬヴォーカリスト。81年発表のデビュー作「スティール・ザ・ナイト」は、ピーター・アレンの「フライ・アウェイ」、ウィルソン・ブラザーズの「君のすべてを今夜」、ケニー・ロジャースの「時が過ぎて(スルー・ザ・イヤーズ)」等の好カヴァー、そして何といっても日本タイトルにもなったヒット曲「スティール・ザ・ナイト」が出色の出来。81年の年末に全米第25位を記録した曲だが、更けゆく夜長に溶け込んで行くような甘く切ないメロディ、アレンジ、そしてヴォーカルと、非の打ちどころのないナンバーで、ヒットの規模以上に深く心に刻まれた1曲。82年発表の「ウーマン・イン・マイ・ライフ」には、翌年セルジオ・メンデスで大ヒットした「ネヴァー・ゴナ・レット・ユー・ゴー(愛をもう一度)」、83年発表の「アティチュード」にはビー・ジーズ作でレオ・セイヤーのヒット曲「ハート」等の好カヴァーが含まれ、いずれも1stに優るとも劣らない良作。なお日本盤は紙ジャケット仕様の限定生産なので、お早目の購入をお勧めする。(森井 嘉浩)

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「アメリカン・ポップス・バンドの王様ビリー・ヴォーン /浪路はるかに」(ビクターエンターテインメント /VCP-47007-8)
 今の季節にぴたりの、爽やかサウンドの決定版ともいうべき、ビリー・ヴォーン・オーケストラの2枚組。「浪路はるかに」「峠の幌馬車」「星を求めて」「真珠貝の歌」「小さな花」「白い夜霧のブルース」「月の入江で」「白い渚のブルース」「テネシー・ワルツ」「ブルー・ハワイ」「小さな竹の橋」「アロハ・オエ」等々、ヒット曲、ハワイアンを中心に全44曲。ツイン・サックス、ヴィブラフォン、ストリングス・サウンドを軽妙なアレンジで多様なビリー・ヴォーン・サウンドが楽しめる。(川上 博) 

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「ONE NIGHT STAND/野口久和ザ・ビッグバンド」(スキップレコード/SKIP-2015)
 2002年にミュージック・ペンクラブ音楽賞を受賞した野口久和が、8年ぶりに新作を発表した。今回は完全なフル編成のビッグ・バンド作品で埋め尽くされている。野口のオリジナル「DISH UP!DISH UP!」は、オープニングにふさわしい。アップ・テンポで生気がみなぎっている。微風のようなフルート・ソロ(高橋康広)と管弦楽のアンサンブルが爽やかな「CRADLE SONG」も自作。4人組混声コーラスBREEZEを入れた曲では、モダンなハーモニーもスウィング感も十分な「THE LATE LATE SHOW」がいい。陽気なサンバ、ベニー・カーターの「SOUTH SIDE SAMBA」や、タンゴ、ブルース、ボッサと曲調も多様で、各楽器ソロもよい。最後のガレスピーの「THE CHAMP」まで、だれずに一気に楽しませ、野口の実力を示した優れたアルバムにしている。(鈴木 道子)

Popular ALBUM Review

「フォーエヴァー・ビギンズ /山中千尋」(ユニバーザルミュージック/UCCJ-2083)
 山中千尋の新作で、2年ぶりのピアノ・トリオ・アルバム。前作はベニー・グッドマン・トリビュートで、その才気に驚かされたが、本作はN.Y.録音でベン・ウィリアムス(b)、ケンドリック・スコット(ds)が共演している。アルバム・タイトルは「永遠のはじまり」、どういう意味なのか、ピアノ・トリオの限りなき未来の可能性を示唆したのか? そうかもしれないが、忙しく世界を飛び廻っている彼女だが、録音となると、しっかりした演奏をみせてくれる。人間的にもカンのいい、センスのいい面白いキャラクターだが、今回のアルバムは選曲も彼女らしい個性にあふれている。筒美京平の「サマー・ウェーヴ」から、アレンジとユニークな展開で唸らせる「チェロキー」、ビリー・ホリデイの歌で有名な「グッド・モーニング・ハートウェイク」、バド・パウエルの「ブルー・パール」とバラエティに富んだ選曲だが、通して聴くと、ちゃんと彼女のトータルな音楽世界になっている。2曲のオリジナルの中では「ソー・ロング」はメロディーも美しく、名曲といえる。本作は彼女のトリオ・アルバム中のベストだ。(岩浪 洋三)

Popular ALBUM Review

「スプリット・キック /ハイ・ファイヴ」(EMIミュージック・ジャパン/ TOCJ-66543)
 イタリアの注目すべきモダン・コンボの伊Blue Noteにおけるスタジオ録音第2作。メロディックで、しかも熱い演奏は、いま世界のジャズ・シーンをリードするグループといっていい。アルバム・タイトル曲が意味深長だ。アート・ブレイキー・クインテットのBlue Note盤『ナイト・アット・バードランド』で演奏されていたホレス・シルヴァーのオリジナルで、このメロディックでグルーヴィーな曲こそ、バップからバード・バップへの橋渡しとなった曲であり、この曲の意義を示しながら、今日的なスムーズで、メロディックで、しかも熱いプレイを展開する。「クイック・シルヴァー」「ピース」とホレスの曲を3曲取り上げている。クインテット編成であり、典型的なモダン・コンボだが、メンバーも強力。とくにファブリッツオ・ボッソは、現在世界のナンバー・ワンといっていい。(岩浪 洋三)

Popular ALBUM Review

「ミュージカル「泣かないで/オリジナル・キャスト盤」 (音楽座Rカンパニー)
 遠藤周作原作の「わたしが・棄てた・女」(1963) を音楽座がミュージカル化、1994年に初演されたヒット作。1997年の再演時にもCDが出たが、これは、2009年のニュー・キャストによる最新盤。作・編曲は『シャボン玉とんだ宇宙までとんだ』『マドモアゼル・モーツァルト』等の音楽座作品を手がけてきた高田浩と、小泉今日子や田原俊彦等のヒット・メーカーの井上ヨシマサが分担している。出演は高野菜々、安中淳也、秋本みな子、井田安寿、浜崎真美、他。「ひとりの部屋で」「会えない日々」「眠れぬ夜」「泣かないで」等、全16トラック。(川上 博)
*取扱は音楽座オン・ライン・ショップ
http://www.ongakuza-musical.net/tr/shop_list.php

Popular DVD Review

ミュージカル「赤ひげ」 (ミュージカル座/MAK-01)
 脚本・作詞・演出のハマナカトオルが主宰するミュージカル座は、今年、創立15周年。『ひめゆり』『ルルドの奇跡』等、秀れた日本のオリジナル・ミュージカルを20数作品制作している。昨年 、宝田明俳優生活55周年記念作品として上演された初めての時代劇ミュージカルで、好評だった『赤ひげ』がDVDになった。原作は山本周五郎の「赤ひげ診療譚」。江戸時代に貧しい人たちを救った医師 “赤ひげ” の、見習いの若い医師の登は、 初めは人使いの荒い“赤ひげ”に反発するが、次第に彼の損得抜きに人々を救う気高い精神に惹かれてゆく感動の物語。宝田が “赤ひげ” を熱演。登役は松原剛志、他に佐野信輔、菊地まさはる、石鍋多加史、等。逸見良造作曲・編曲のミュージカル・ナンバーも楽しい。(川上 博)
*取扱はミュージカル座 http://www.musical-za.com/index.htm

Popular BOOK Review


「ビートルズにいちばん近い記者 星加ルミ子のミュージック・ライフ/淡路和子・著」(河出書房新社)
 24歳という若さで、絶頂期のビートルズとの単独インタビューを成功させ、世界中を驚かせた『ミュージック・ライフ』編集長・星加ルミ子。本書は、星加本人への緻密な聴き取り取材をもとに、著者が3年の歳月をかけてその活動のすべてを検証し集大成したドキュメンタリーだ。星加が直接取材したり会ったりしたロックミュージシャンは、ビートルズにとどまらず、ボブ・ディラン、ローリング・ストーンズ、ジミ・ヘンドリックス、エリック・クラプトン、ザ・フー、ピンク・フロイド、レッド・ツェッペリン、ディープ・パープルなど、ロック史の錚々たるヒーローたちばかり。ここに記録されている数々の驚くべきエピソードは、世界のロック黎明期の活きた記録であると同時に、日本人による唯一ともいえる貴重な生の記録でもある。また、
初めて公表される写真や資料もたっぷりと収録されており、著者の事実に忠実であろうとする執筆姿勢もあいまって、日本におけるロック受容期の初々しさや日本のロック黎明期の躍動感が事実の重みとともに伝わってくる。(広田 寛治)

Popular BOOK Review

「マイケル・ジャクソン・ワークス/レコード・コレクターズ増刊」(ミュージック・マガジン)
 マイケル・ジャクソンはジャクソン5デビュー以来ずっと聴き続けてきた、もちろんこれからも楽しむ。J5初来日の際、まだ子供だったMJといろんな話もしたけれど、彼の音楽に対するホットな気持ちはあの頃からかわいかったけど強烈だった。そんなマイケルの作品をしっかりと纏め上げているのが本書。レココレらしいマニアックなポイントをしっかりおさえてあるのが嬉しい。ミック・ジャガーもマイケルと交流があったことは『シーズ・ザ・ボス』が掲載されていることからも分かろうというもの。(Mike M. Koshitani)

Popular BOOK Review

「マイケル・ジャクソンに捧ぐ テレサ・イン・ネバーランド/テレサ・J・ゴンサルベス著 山口明雄・訳」(三才ブックス)
 原書タイトルは「Remember the Time」。筆者のテレサ・ゴンサルべスは、ジャクソン5時代にマイケルの熱狂的なファンになり、ファンレターを毎日のように書き、そのうち面識を持ち、兄弟やスタッフとも親しくなり、一時期はマイケルのガールフレンドだったこともある(と本人が書いている)人物。そのテレサが、天国のマイケルに手紙(ラヴレター)で呼びかける、というスタイルで本は編集されている。マイケルの熱狂的なファンは星の数ほどいる。しかしテレサがすごいのはマイケル本人と会うことができ、プライヴェートで交流し、ガールフレンドにもなった(と本人が書いている)ことだ。類稀な行動力と運の強さの両方を持ち合わせていたのだろう。マイケルとの間に子供を作ったことを匂わせ、「ビリー・ジーンは私のこと」と豪語するテレサの強烈な自我が、ただひたすらすごい。(原田 和典)

Popular BOOK Review

「音の壁の向こう側 フィル・スぺクター読本/キングレイ・アボット=編 島田聖子・岡村まゆみ=訳」(シンコーミュージック・エンタテイメント)
 1950年代後半に『会ったとたんに一目ぼれ』を大ヒットさせたテディ・ベアーズのメンバーだったフィル・スぺクターは、60年代に入りプロデューサーとしてその名を高めた。ウォール・オブ・サウンド!ザ・ロネッツをはじめ多くのアーティストを世に送り出したのだ。そのプロデューサーとしての敏腕ぶりはストーンズやアイク&ティナ・ターナーからも絶賛された。そんなスぺクター・サウンドは現在でも多くのミュージシャン&ファンの大遺産なのだ。本書では、フィルと関わりの深かったアーティストのインタビューを交えながら“音の壁”を検証していく、勉強になる。10数年前、NYでチャーリー・ワッツのジャズ・ライヴを楽しんでいた際、客席にフィルが来ていた、同席していたポール・シェーファーとは名刺交換したんだけど・・・。(Mike M. Koshitani)

Popular CONCERT Review

「原田イサムとストライク・アップ・ザ・バンド」 5月28日 浅草HUB
 恐らく日本最高齢の現役ジャズ・ドラマーのひとりであろう。昭和22年にプロ入りし、ナンシー梅木や雪村いづみ等をサポート。「鈴懸の径」が大ヒットしていた当時の“鈴木章治とリズム・エース”の一員でもあった。現在は主に自己のバンドで活動している。繊細にも大胆にもプレイできる名手だが、この夜は2サックスをフィーチャーしたクインテットによる演奏ということもあってか、“叩きまくる”アプローチが印象に残った。とくに客席からリクエストが寄せられた「キャラヴァン」では、長いドラマー経験で培った技をすべて披露するかのようなロング・ソロで場内を大いに湧かせた。ダンディーな容姿、スマートな物腰に、このドラミング。今も女性にモテ続けているというのも納得だ。(原田 和典)


Popular CONCERT Review



「エディ・ヘンダーソン」 6月9日 赤坂Bフラット
 モダン・ジャズ系のトランペッターは寿命が短い。それだけにフレディ・ハバード、ウディ・ショウ亡き今、“60年代モード・ジャズのかほり”を現在に伝えるほぼ唯一のトランペット奏者、エディ・ヘンダーソンの来日公演はありがたい。敬愛するマイルス・デイヴィスゆかりの「飾りのついた四輪馬車」、ウェイン・ショーターの「エル・ガウチョ」、自身のモード曲「ファントムズ」等を、ほとんどマイクを通さずに聴かせてくれた。その生音の鳴り、フレーズの輝きはとても70歳になろうという奏者とは思えない。サポートのジョナサン・カッツ(ピアノ)、安カ川大樹(ベース)、トミー・キャンベル(ドラムス)も手堅かった。アンコールではデイヴィッド・バークマン(ピアノ)、ジーン・ジャクソン(ドラムス)が飛び入り。これも楽しかった。(原田 和典)


Popular CONCERT Review

「ウルヴェヒ・グェレローナ・メレ・フラ・アロハ・ライヴ 2010 」 7月19日  COTTON CLUB
 客席後方からチャントを唱えながらウルヴェヒが登場すると客席は一瞬、緊張したが、すぐに、その声の心地よさにリラックスし、アロハがあふれだす。≪2010年度ナ・ホク・アワード≫を受賞したウルヴェヒ・グェレロ。彼のファルセット・ヴォイスは“地上に降りた天使の歌声”と言われるほど繊細で美しい。数多くの素晴らしいファルセット・シンガーを生み出したハワイでも特筆すべき存在といえる。この日のライヴはメレ・フラと呼ばれる観客が自由に踊りに参加できるスタイル。そのため、演奏する曲もスタンダードなフラソングが中心でアレンジもシンプル。彼のミュージシャンとしての素晴らしさをじっくり見たかったのだが、その部分は少し残念だった。しかし、「クウ・レイ・マイレ」「ケ・アロハ」「キパフル」「プア・リリレフア」「ウルヴェヒ・オ・ケ・カイ」など、フラガールなら誰でも知っている曲を彼の歌声で聴くと新しい魅力を感じることが出来、ハワイアンの魅力をまた教えてもらった。(鈴木 修一)


Popular CONCERT Review



「ジョン・フォガティ」 7月31日 フジロックフェスティバル‘10  
 フジ・ロックの2日目、グリーン・ステージでジョン・フォガティのライヴを観た。72年のCCR武道館公演以来、じつに38年ぶりの来日! あの時は本命の大学入試の前日だったためさすがに諦めたという個人的な理由もあり、これだけは観なくてはと思い、真夏の国道17号線をひた走って駆けつけた次第。近年のDVDなどから充分に予想されたことだが、名ドラマー、ケニー・アロノフを中心にしたバンドとともに、フォガティは、65歳という年齢が信じられないほどの力強いライヴを聞かせてくれた。声もギターも、まさに健在。サービスでもあったのか、CCRを中心に固めた1時間超のプログラムも、ほぼ満足できるもの。終焉直前に豪雨になるという「演出」もさすがと思わせるものだった。ステージ前には、意外なほど若い人たちが多く、フジ・ロックが目指すものが完全に定着したのだなという印象も受けた。フォガティ以外では、小規模なステージで小坂忠・鈴木茂・中野督夫の「完熟トリオ」も観ることができた。じみじみとした味わい。鈴木のギターがじつに気持ちよく鳴っていた。(大友 博)


Popular CONCERT Review

「HARLEM NIGHTS Vol.9」 7月31日  横浜ランドマークホール
 スティーヴィー・ワンダーが飛び入りで登場したかと思えば、あの世からマイケル・ジャクソン、ジェームス・ブラウンも戻ってきた。とにかく観客を徹底的に楽しませてくれる。9回目を迎えたハーレム・ナイツの第一の成果はヴォーカリストでダンサーのC.P.Laceyだ。かつてアポロ劇場で観る機会があったが、ランドマークならではのステージと客席の近さが、魅力を倍増させてくれた。スティーヴィーとして登場した瞬間、本物だと思った観客も結構いたようだ。もう一人はKenny Muhammad。元祖ヒューマン・ビートボックスとして広く知られている。第一部ではほぼ30分間、神業とも思える技巧でビートをたたき出し聴取を魅了した。Mike Davis、Kimberly Davisのふたりのヴォーカルも見逃せない。「What’s Goin‘ On」「Superstition」「Sunshine of My Life」「Always Love You」とおなじみのナンバーを次々と歌い上げて、本国ばかりでなく世界各地で人気を得ている実力のほどをたっぷりと聞かせてくれた。次回の公演にますます期待は膨らむ。(三塚 博)  
写真:太田 尚希


Popular CONCERT Review

「HAPA」 8月2日 Billboard Live TOKYO
 猛暑のなか、HAPAの心地よいサウンドに涼を求めるオーディエンスが大勢集まった。HAPAはバリー・フラナガンとネイサン・アウェアウのデュオ。ライヴは「Haleakala」からスタート。前半は、バリーのギター・アクションもあまり無く淡々と進んでいくが、4曲目の「Aujuli」で本領発揮しはじめる。バリーお得意のスタイル、ギターが垂直に立ち、頻繁にペグをいじり、チューニングを変えながら弾いていく。「でたー!バリーのギター!すげー!」オーディエンスも超絶テクに興奮。きれいなメロディーと歌声、バリーのギター・アクション。これがHAPAの魅力だが、忘れてならないのが、ネイサンのバッキングのうまさ。地味だが、力強くて素晴らしい。そして、「Lei Pikake」では遊びに来ていた、ダンサーのアリアナ・セイユが踊るサプライズも。14曲を演奏した、この日のライヴ。10月から始まるジャパン・ツアーに期待がふくらんだ。(鈴木 修一)
写真:acane


Popular CONCERT Review

「やもり(森山良子と矢野顕子)ツアー2010『あなたと歌おう』 8月2日 東京オペラシティコンサートホール
 日本を代表するふたりの女性歌手、森山良子と矢野顕子のユニット≪やもり≫が、初アルバム『あなたと歌おう』を記念してコンサートを行った。アカペラでフォスターの「ビューティフル・ドリーマー」を二重唱して開幕。矢野のピアノにギターとパーカッションを加えたアコースティックな展開で、交互に気さくなおしゃべりをしながら持ち歌をデュエットしていく。日本語の美しい丁寧な歌唱の森山。独特のアクセントをもって舞い上がる矢野。各々違った個性が味わい深くブレンドされ、さすがにヴェテランの貫録と深みをもって魅了する。やはり白眉は矢野のピアノを得た森山の「さとうきび畑」。ぞくっとするほどの凄みをもってじっくり歌われ、反戦のメッセージもいきわたる。CDは表面的な魅力だけだったが、ステージは人柄やパフォーマーのスケールを感じさせ、楽しくも様々な味わいを打ち出した貴重な一夕だった。(鈴木 道子)


Popular CONCERT Review

「佐々木史郎 & Caoba Big Band(Pick Up Members)」 8月2日 富ヶ谷Hakuju Hall
 トップ・トランペッターの率いる痛快なファンキー・ビッグ・バンド・サウンドがクラシックで知られるホールに鳴り響いた。普段のCaoba Big Bandからのピック・アップ・メンバーということでホーン隊は4サックス、3トランペット、3トロンボーンという特殊な編成であったが、音の分厚さには問題なし。客席の間を練り歩きながらのオープニングで観客の心を掴み、ホレス・シルヴァーの「フィルシー・マクナスティ」、モンゴ・サンタマリアで有名な「ファットバック」、オーティス・レディングの定番「ファ・ファ・ファ・ファ・ファ」等のファンキー・ナンバーを次々と演奏した。こういうナンバーをとりあげるビッグ・バンドは(ことに日本では)本当に希少なのではなかろうか。「ファットバック」ではトロンボーン・セクション全員がリコーダーに持ち替え、かわいらしくユーモラスな響きと動きでホールを笑いの渦に巻き込んだ。(原田 和典)


Popular CONCERT Review

「ワイルド・マグノリアス」 8月5日 Billboard Live Tokyo
 ニューオーリンズのファンク・バンド、ワイルド・マグノリアス。ドラムと掛け声だけで演奏されてきたマルディグラ・インディアンの伝統音楽を継承しつつ、バンド編成で独自のファンクを作り上げた功績は大きい。現在では、その地に移住した日本人ギタリスト、山岸潤史が正式メンバーとなり、プロデュースも務めている。この日の演奏も、もちろん山岸が全体を引っ張った。時にはアグレッシヴで、時には粘りに粘るブルージーなソロ、そして世界有数の切れ味を持つファンキーなカッティングはため息ものだった。しかし、残念ながらバンドがそれについて来られていない一面も。視覚的には、鳥の羽根で作られたゴージャスな伝統衣装を身にまとったマルディグラ・インディアン3人の姿が圧倒的だった。有名なニューオーリンズのカーニヴァル、マルディグラがどれほどエキサイティングか、大いに想像をかき立てられた。(細川 真平) 
写真:Gousuke Kitayama


Popular CONCERT Review

「トニ―・デセール」 8月5日 Blue Note TOKYO
 昨年3作目のアルバム『ラジオ・ショ―』を発表して注目の若手男性シンガー、トニ―・デセールの今回の公演は、1日1時間半のワン・ステージ。7弦ギターを操るエド・デッカ―とベースのスティ―ヴ・ドイルとのトリオ。颯爽とステージに現れた黒髪イケ面のトニ―は、立ち歌いから途中でピアノにつくスタイルで「ザット・オールド・ブラック・マジック」を格好良くスウィンギーに歌う。スタンダード・ナンバーの中に初公開だというS.ソンドハイムとJ.スタインのミュージカル『ジプシー』からの「オール・アイ・ニード・イズ・ア・ガール」や自作曲も交えて19曲を好唱。自作曲は、スタンダード曲並べても遜色のない素晴らしい歌だ。アンコールは、チャック・べリ―の「ジョニー・B・グッド」で決める。若さあふれるエネルギッシュなステージでテンポの良い曲が多かったが、もうすこしスローでロマンティックな歌も聞きたかった。アルバムでバッキー・ピザレリが好演しただけに、この日のギターが少し弱い印象だった。4作目を制作中という、ますます期待されるデセールだ。(高田 敬三) 
写真:佐藤 拓央


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「フラリーパッド −風風風LIVE− 」 8月5日 青山円形劇場
 2005年に結成されたウクレレ前田大輔、ギター清水英之による、京都発アコースティック・インストゥルメンタル・デュオ「フラリーパッド」。8月4日に発売されたアルバム『風風風 〜fufufu〜 』のリリースを記念して、彼ら初のホール・ライヴが行われた。ウクレレとギターの組み合わせだが、ハワイアンを演奏するわけではない。オリジナルを中心にPOPなインストゥルメンタルを聞かせてくれる。ウクレレの前田大輔はかなりの技巧派。軽快なパフォーマンスでウクレレの可能性を追求している。オリジナル曲は、爽やかなウエスト・コースト風のサウンドと彼らの地元である京都を感じさせるサウンドに二分されるが、どちらも適度なドメスティック感が安心感を与えてくれる。ウクレレとギターのハーモニーも良く、楽しいステージは好感を持てる。今回は、パーカッションとベースを加えてのライヴだったが、ふたりでのパフォーマンスにより魅力を感じた。(鈴木 修一)
写真:トゥモローハウス


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「JULIE with THE WILD ONES LIVE “僕達ほとんどいいんじゃない”」 8月6日 渋谷C.C.Lemonホール
 アルバム『ジュリー with ザ・ワイルド・ワンズ』をフィーチャーしてのライヴ、還暦をもうとっくに過ぎた沢田研二とワイルド・ワンズがエキサイティングなステージ、観客も元気いっぱい、オープニングの「シー・シー・シー」(タイガース!)からもう総立ちなのだ。最新作からの「熱愛台風」「いつかの“熱視線ギャル”」ほかワンズ・ヒッツ、ジュリー・ヒッツを鏤めながらの25曲、ファンタスティック、そして何よりホットなステージだった。沢田・作詞/加瀬邦彦・作曲の「FRIENDSHIP」に感動!アンコールでの「愛するアニタ」のジュリーの♪アニタ〜♪に胸キュ〜ン!!ファイナルでの「気になるお前」での植田芳暁のチャーリー・ワッツを彷彿とさせるドラミングに大拍手!!! (Mike M. Koshitani)


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「マット・ビアンコ」 8月9日    Billboard Live TOKYO
 1980年代にUKでブームとなったファンカ・ラティーナの中心バンド「ブルー・ロンド・ア・ラ・ターク」のメンバー“マーク・ライリー”が仲間を集めて14年に結成したバンド、現在は1986年に加入した“マーク・フィッシャー”と唯一のオリジナルメンバー “マーク・ライリー”を中心に活動している。大人が盛り上がれる、お洒落で小粋なラテン・サウンド。オープニングの「ダンシング・イン・ザ・ストリート」から、会場が一体となっての盛り上がりをみせる。「サンシャイン・デイ」「探偵物語」とヒット曲が続き、客席で踊りまくる人達が多数。バンド全体は盛り上がっているが、ヴォーカルの“マーク・ライリー”は一点虚空を見つめて唄う.小さなステージに関わらず、一切オーディエンスと視線を合わさなかったことが印象的だった。13曲たっぷり楽しんだが、CMでも話題になったドゥビー・ブラザースのカヴァー「What A Fool Believes」を聴けなかったのがちょっと心残りだった。(鈴木 修一)
写真:acane


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「クウイポ・クムカヒ」 8月11日 COTTON CLUB
 オープニングのワン・フレーズを聴いて痺れた。日本で発売されている、ハワイアン・コンピレーション・アルバムの常連アーティストで上手い人だとは思っていたが、じっくり聴いたことがなかった。フラソングを歌っているという認識だったが、良い意味で裏切られた。彼女が若い頃に好きだったというママス&パパスの「Dream a little dream of me」やナット・キング・コールの「Unforgettable」などを小粋に歌いこなす。ハワイアン・トラディショナル・ソングもジャジーなアレンジで演奏、驚かされた。60年代、ハワイのホテル・ラウンジの全盛期にはこんな音楽が流れていたのだろうと思わせる素敵な内容だった。彼女のシンプルなスラック・キー・ギターとサポートの男性(名前不明)が弾くウクレレ、ベース、スチール・ギターだけなのだが、とてもふたりとは思えない音の厚みと空気感に彼女のとても大きなスケールを感じた。声量が豊かで大きい音、小さい音の振り幅が大きく感情が気持ちよく伝わってきた。"ザ・スウィートハート・オブ・ハワイ"と呼ばれる実力を堪能した。(鈴木 修一)
写真:ALOHA Sound


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「エア・サプライ」 8月15日    Billboard Live TOKYO
 1976年デビューのグラハム・ラッセルとラッセル・ヒッチコックのデュオで当時は“ペパーミント・サウンド”などと彼らの透明感のあるスタイルを呼んでいた。ステージに上がったふたりはかなりの叔父さんになっていたが、1曲目の「さよならロンリー・ラヴ」が始まると、あっという間に30年タイムスリップし、懐かしさに涙が出そうになった。その後、「涙の誓い」「オールアウト・ラヴ」そして、最大のヒット曲「ロスト・イン・ラヴ」と続いていく。書き出すと、恥ずかしくなるような邦題が続いてしまうが、当時の日本はこういう時代だった。彼等の歌声は変わらずにハイトーンで伸びやかで“ペパーミント・サウンド”を再現してくれた。予想外だったのは、ステージ上の彼らはサービス精神たっぷりで暑苦しいパフォーマンスとオーディエンスへのアピールを繰り返すこと。曲の爽やかさとのギャップに違和感を持ちながらも、十分に満足できたステージだった。良い曲は時代を超える。(鈴木 修一)
写真:ALLI(昭和基地¥50)


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「フェスティバル ナ・ヒヴァヒヴァ・ハワイ2010」
 世界最高峰のフラコンペ「メリー・モナーク・フェスティバル」の上位入賞団体と、ハワイ版グラミー賞ともいわれる「ナ・ホク・ハノハノ・アワーズ」の受賞者、
総勢約150名が来日。 今年の注目は、メリー・モナークで2年連続総合優勝のクムフラ、
オブライアン・エセル!
さらに、ミス・アロハ・フラ、準ミス・アロハ・フラの共演も楽しみ。本場ハワイでも実現できないといわれる豪華メンバーの競演。フラ・ファンは必見だ。(SS)
*9月18日〜20日 JCB HALL(東京ドームシティ・ミーツポート内) 2回公演
(プログラムも異なります)
お問い合わせ:読売新聞東京本社文化事業部  (03)3561-6346
http://www.nahiwa.com/


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「ロッキー舩山とたのしい仲間たち〜国連人口基金支援チャリティ・ライヴ!」 
 ジャズ・シンガーとして都内を中心に活動しているロッキー舩山の国連人口基金支援チャリティCD『母の愛にいだかれて』がこの秋リリース。発売を記念しての“家族愛”&ジャジーなハートフル・コンサートがケイコ・ボルジェソン、XUXUらをゲストに迎えて開催。(MK)
*2010年9月21日 千代田区内幸町ホール
http://rocky0408.com/index.html
http://www.unfpa.or.jp/


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「THE ROLLING STONES“LADIES & GENTLEMEN” Film Live at Budokan」
 ザ・ローリング・ストーンズの1972年のUSツアーの模様は2年後に映画『ザ・ローリング・ストーンズ レディース&ジェントルメン』として公開されたが諸事情であっという間にお蔵入り(日本では未公開)。その内容はアンダーグラウンドなシーンを通じでファンの間では語り草になっていた素晴らしいものだ。ストーンズが最高にロックしていた時代でもあった。その『レディース&ジェントルメン』が10月についにDVDリリースされるが、それに先駆け同作品がビック・スクリーン、日本武道館で特別公開される(レディジェン映像後の73年1月に武道館5デイズが予定されていたが直前で中止だった・・・)。「ブラウン・シュガー」から「ストリート・ファイティング・マン」まで、総立ちになってストーンズLIVEなのだ。(MK)
*2010年9月23日 日本武道館
*開場/上映/終映時間(予定)
1st 12:00/13:00/14:30  2nd 15:00/16:00/17:30  3rd 18:00/19:00/20:30
*前売料金(税込) 全席指定 2500円 来場者全員にポスター付(非売品)
*当日料金(税込) 全席指定 2500円 来場者全員にポスター付(非売品)
*備考:ポスターは当日会場にて、チケットご提示の上、お引き換えします
お問い合わせ:DISK GARAGE (03)5436-9600(月〜金 12:00〜19:00)
http://stones-ladies-and-gentlemen.info/


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「鈴木聖美」
 ジャパニーズ・ソウル・シスター・ナンバー・ワン、実力派R&Bシンガー/鈴木聖美がCOTTON CLUBに登場!オリジナル・ヒットほかアレサ・フランクリン・ナンバーなど、どんなソウル・ミュージックの名曲が披露されるかとても楽しみだ。“ライド・オン”とシャウトしながら、ファンキーでソウルフルな華麗なるステージを楽しもう。(MK)
*9月27日 29日  COTTON CLUB  2回公演
お問い合わせ:(03)3215-1555
http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/index.html


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「ネッド・ドヒニー」
 なんと、ネッド・ドヒニーが16年ぶりに来日する。1993年『Between Two Worlds』リリース以来、活動が休止状態になっていたが、昨年あたりからニュー・アルバムの噂が出ていた。すでに出来上がっているという話も流れてきていた。日本でも昨年、ファースト・アルバム『Ned Doheny』とAORの傑作といわれる『Hard Candy』が再リリースされ、復活の兆しを感じていたが、ついにその姿を見せてくれる。ウエスト・コースト・ロックの貴公子と言われたネッド・ドヒニーがどんなステージを見せてくれるのかAORファンはとても気になる注目のライヴだ。(SS)
*9月29日 30日  Billboard Live OSAKA 2回公演
お問い合わせ:(06)6342-7722
http://www.billboard-live.com/
*10月1日 2日  Billboard Live TOKYO 2回公演
お問い合わせ:(03)3405-1133
http://www.billboard-live.com/


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「ボビー・コールドウエル」
 秋にピッタリの“ミスターAOR” ボビー・コールドウエルがやってくる。1978年デビュー・アルバム『イヴニング・スキャンダル』が大ヒット。「風のシルエット」「スペシャル・トゥ・ミー」「カム・トゥ・ミー」などの名曲が・・・。1970年代から80年代にかけては日本の若者のドライヴ・ソング定番となっていた。80年代半ばからはコンポーザーとしての活動が主になり表舞台から姿を消したが、コンスタントにアルバムを発表している。今でも日本には根強いファン彼のライヴを待っている。決して色褪せない名曲が蘇るのだ。今年の秋AORが、日本で復活しそうな勢いだけにグッド・タイミングな来日公演だ。(SS)
*10月6日〜9日  Billboard Live OSAKA 2回公演
お問い合わせ:(06)6342-7722
http://www.billboard-live.com/
10月11日 12日 14日 15日  
Billboard Live TOKYO 2回公演(14日のみセカンド・オンリー)
お問い合わせ:(03)3405-1133
http://www.billboard-live.com/


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「カントリーゴールド2010」
 熊本在住のカントリー・シンガー、チャーリー永谷氏が主宰する国際音楽フェスティヴァル。第22回目となる今回は米国より3組(バディ・ジュエル、ジュリー・ロバーツ、クリントン・グレゴリー)、国内より3組(チャーリー永谷&キャノンボール、トニー中村&ザ・ステートサイダース、ケニーズ・バンド)が出演。また3年目となるアマチュア・バンドのコンテスト「カントリーゴールド・アウォード」から、今年も上位2組がオープニング・アクトとして登場する。(YM)
*10月17日 熊本県野外劇場≪アスペクタ≫
http://www.countrygold.net/



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「デイヴィッド・フォスター & フレンズ ジャパン ツアー 2010」
 1980年代から現在まで、世界で一番ヒット曲を生み出した男“デイヴィッド・フォスター”。ボズ・スキャッグス、シカゴ、アース・ウィンド&ファイアー、セリーヌ・ディオン、ホイットニー・ヒューストン、マイケル・ジャクソン、マドンナなど、彼がプロデュースをしたスーパースターは数知れない。そのデイヴィッド・フォスターが豪華メンバー、多くのヒット曲とともに16年ぶりに来日する。一緒に来日するのは、シカゴの元リード・ヴォーカルのピーター・セテラ、ナタリー・コール、今年デビューを果たした大注目の大型新人シャリースなど。聴く曲全てがヒット曲。これはとても貴重なステージになるはず、見逃してはいけない!(SS)
*10月19日 20日 東京国際フォーラム ホールA
お問い合わせ:キョードー東京 (03)3498-9999 
http://kyodotokyo.com/dff


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「ユーライア・ヒープ」
 デビュー40周年を迎えるブリティッシュ・ロックの雄ユーライア・ヒープの来日公演が決定。ユーライア・ヒープは、1970年代に栄華を極めたブリティッシュ・ロックの中にあり、メンバー・チェンジを繰り返しながらも21世紀の今日に至るまで根強い人気を誇り、コンスタントにアルバム制作とコンサートを続けてきたしてきた。ラヴ・ソングだけに留まらず黒魔術等をコンセプトとした曲作りで、国内にも多くのファンを持つ。デビッド・バイロン、ジョン・ロートンら優れたヴォーカリストや才能あふれるキーボード奏者ケン・ヘンズレー、唯一のオリジナル・メンバーでギタリストのミック・ボックスとロック・シーンに記憶されるミュージシャンを多く輩出してきた名門バンド。名曲「対自核」「七月の朝」「安息の日々」「サンライズ」等、心に残る演奏に期待が膨らむ。(UK)
*10月23日 24日 CLUB CITTA’ 
お問い合わせ: (044)246-8888
http://clubcitta.co.jp/001/uh/


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「ザ・ディーン・ブラウン・スーパー・トリオ フィーチャリング・ウィル・リー&ビリー・コブハム」
 1980年代初頭に絶大なる人気を誇ったクロスオーバー/フュージョン。その中でも華麗なテクニックとスピード、そして予想不可能なフレーズで人気を博したギタリスト/ディーン・ブラウンが、当時最も人気のあったベーシスト/ウィル・リー、超絶テクニックの超高速ドラマー/ビリー・コブハム とトリオを結成、想像を絶するバトル・セッション・ライヴを繰り広げる。今年のラストを飾る夢の共演だ。ザ・ディーン・ブラウン・スーパー・トリオを味わい、新しい年を迎えたい。(KU)
*12月2日〜5日 COTTON CLUB  2回公演
お問い合わせ:(03)3215-1555
http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/index.html