2010年7月 

 
Popular ALBUM Review



「イリュージョン/サラ・マクラクラン」(ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル/SICP-2744)
 傑出したシンガー/ソングライターとして定評があり、グラミー賞3度受賞、また女性の祭典リリス・フェアの主催者として高く評価されているカナダの誇るサラ・マクラクランが、再び動き出した。2004年の好盤『アフターグロー』以来7年ぶりの第6作を発表。伝説のリリス・フェアを11年ぶりに復活する。新作は長年のパートナー、ピエール・マルシャンがプロデュース。ヴァンクーヴァーとモントリオールで録音された。ヴォイストレイニングを受けた歌声は滑らかでニュアンスに富んで魅力的であり、離婚による愛の破局の痛みを軸にしっとりと歌っていく。ヴォーカル・ハーモニーも美しい「ブリング・オン・ザ・ワンダ−」の哀愁感。夢を叶えようと歌うヴァンクーヴァー冬季五輪開会式のための「ワン・ドリーム」も佳曲。(鈴木 道子)

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「ザ・ウェイ・オブ・ザ・ワールド/モーズ・アリソン」(ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル/EICP-1355)
 エルヴィス・コステロ、ヴァン・モリソン、ボニー・レイト等々に影響を与えている現在82歳のユニークなジャズ・ブルース・アーティスト、モ―ズ・アリソンの12年振りのスタジオ・レコーディング。12曲、35分14秒とLP並みの収録時間は、CDとしては短いが、内容は濃い。7曲のオリジナルに加えて5曲のカヴァー曲を年輪を重ねたしわがれ声で歌う。イスラム・バッシングを意識しているのか宗教的な「モデスト・プロポーザル」等、彼のお得意の警句的で風刺に富んだオリジナルは、相変わらず刺激的だ。人間の根源的な悲しさというものを感じさせられる。カヴァー曲も面白い。バデイ・ジョンソンの「ジス・ニュー・シチュエーション」では娘のカントリー歌手、エイミー・アリソンとデュエットする。唯一曲のスタンダード「ワンス・イン・ア・ホワイル」も深みがある解釈で素晴らしい。「クラッシュ」で聴かせる素晴らしいピアノは、セロニアス・モンクを想わせる。今年聴いた作品の中では最上位に置きたいアルバムだ。(高田 敬三)


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「パリの詩/ステイシー・ケント」(EMIミュージックジャパン/TOCJ-66537)
 フランス語圏の歌手が英語で歌って知られるようになるのとは反対に、ステイシー・ケントはアメリカ人ながら憧れのフランス語のアルバムを発表した。ニューヨークのサラ・ローレンス大学で文学と語学を学んだ後、ロンドンのギルドホール音楽院に入学。テナー・サックスのジム・トムリンソンと出会い結婚した。クラブなどで活躍した後、レコード・デビューを果たして13年になる彼女だが、これは仏ブルーノートに於ける2枚目。世界各地を旅するコスモポリタンなトレイシーらしい試みだ。フランス語でジョビンの「3月の水」などボサノヴァを歌うと、どこか舌足らずのような愛らしさと知的なさわやかさが生まれる。ロジャース&ハマーシュタインの「春のごとく」も、心患う想いが従来とは違う憂いを持って表現され、おしゃれで面白い。シャンソン、夫ジムの書き下ろしも聴かせる。(鈴木 道子)


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「スクリーム/オジー・オズボーン」(ソニー・ミュージックジャパン インターナショナル/EICP-1358)
 新バンド・メンバーとともに作り上げた3年ぶりのニュー・アルバム。右腕的存在だったギタリスト、ザック・ワイルドがバンドを離れたことは寂しいが、まずはオジーの新たな門出を祝いたい。ザックの後任には、ギリシャ出身の若手技巧派、ガス・Gが選ばれた。彼はレコーディング半ばから参加したそうで、そういうこともあってか、まだ遠慮が感じられる。また、プロ・トゥールスが全面的に使われていることも相まって、いまひとつバンド感に乏しい印象だ。だが、オジーのボーカルは変わらない。むしろ、まだまだ前進しようとする覚悟の叫び(スクリーム)が、そこからは感じられる。(細川 真平)

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「デレク・トラックス・バンド/ロードソングス」(ソニー・ミュージックジャパン インターナショナル/SICP-2738〜9)
 昨年4月にシカゴで収録された、デレク・トラックス・バンドのライヴ・アルバム。ネット通販限定のオフィシャル・ブートレグ『ライヴ・アット・ジョージア・シアター』(日本では編集した上で公式リリース)や、企画アルバム『オールレディ・ライヴ!』、またライヴDVD『ソングラインズ・ライヴ!』はあったものの、公式ライヴCDとしてはこれが初となる。デレクのギター・プレイの素晴らしさは、スタジオ作でも十分に味わえる。だが、ライヴではそれをはるかに凌いで、ほとんど神がかり的ですらある。とは言え、ギターしか聴きどころのない、ギタリストだけに向けての作品と思われては困る。メロディー、リズム、グルーヴ、バンドの空気感など、さまざまな面から、音楽を聴くことの楽しさを、改めて感じさせてくれる内容になっているから。(細川 真平)

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「ハート・ザッツ・パウンディング/サリー・セルトマン」(インペリアル/TECI-21617)
 
何ともやわらかく良いメロディーを奏でるオーストラリアのシンガー/ソングライター。ちょっとザ・バード&ザ・ビーのイナラ・ジョージを思わせる雰囲気も。時にはバブルガム・ポップ風、またキュートでドゥリーミーで。「Dream About Changing」は60’sフォー・シーズンズを意識したビリー・ジョエルの「アップタウン・ガール」風!?の80’sポップ(パワー・ポップとも。この曲がアルバムで最もキャッチー♪かと)。バラード曲「I Tossed A Coin」はバック・コーラスがドゥー・ワップ風。心安らぐ「Sentimental Seeker」やリード曲「Harmony To My Heartbeat」の素直さにも魅かれる。まさに‘良心的’なポップ・アルバムという印象で、もちのろん、◎(上柴 とおる)

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「クレージー・ハート/オリジナル・サウンドトラック」(MSI/MSIG0660)
 「クレージー・ハート/オリジナル・サウンドトラック」(MSI/MSIG0660)
今月中旬からわが国でも公開されているジェフ・ブリッジスが素晴らしい演技をみせる感動の映画「クレージー・ハート」。カントリー・ミュージック・ファンにもたまらない内容だ。音楽が良いのだ、T=ボーン・バーネットが担当している。そしてジェフ・ブリッジスも歌手としても実にグッドな味を出している。彼は80年代に映画中で歌ったこともあるし、10年前には自らのアルバムも発表している。このサントラではデュオ・ナンバーも含め6曲ほど聴かせてくれる。映画には新曲のほかバック・オーエンス、キティ・ウェルズ、ジョージ・ジョーンズ、ウェロイン・ジェニングス、タウンズ・ヴァン・ザントらの楽曲も鏤められている。(Mike. M. Koshitani)

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「グレイテスト・ディズニー・ハワイアン/VA」(エイベックス・マーケティング/AVCW12779)
 ディズニーの名曲をハワイアンにアレンジした企画アルバム。まず、参加アーティストの豪華さに吃驚する。
ハワイ、日本で活躍しているミュージシャンがこのアルバムに大集合。全19曲、全てのトラックがこのアルバムのためのニュー・レコーディング!ハワイ・サイドのプロデュースはカラパナのゲイロード・ホロマリア、とてもよくまとまっているし、統一感もあって気持ちがいい。セシリオ&カポノの「君はともだち」をカラパナのゲイロードがプロデュースするなどという、興味深い組み合わせも実現。
 ディズニー好きによく知られている曲ばかり。聴き覚えのある楽曲がハワイアン・アレンジで新しい魅力を引き出す。ファミリーには最高だが、お子様向きだけではなく、ハワイアン・マニアが楽しむにも充分な仕上がりになっている。アルバム・コーディネーターのハワイ好き感とハワイ・ミュージックに対する思いが伝わってくる。アレンジの良い意味での“適当感ハワイ”らしさもアロ〜ハなのだ。(鈴木 修一)

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「コレクターズ・ボックス Vo.1<スタジオ編> in studio: Greatest Albums from the 70's to 00's/ザ・ローリング・ストーンズ」(ユニバーサルミュージック/UICY-91558〜71)
 世界最強ロックンロール・バンド、ザ・ローリング・ストーンズのRSレコードに於けるスタジオ・レコーディング・アルバム『スティッキー・フィンガーズ』『 メイン・ストリートのならず者』『山羊の頭のスープ』『イッツ・オンリー・ロックン・ロール』『ブラック・アンド・ブルー』『女たち』『エモーショナル・レスキュー』『刺青の男』『アンダーカヴァー』『ダーティ・ワーク』『スティール・ホイールズ』『ヴードゥー・ラウンジ』『ブリッジズ・トゥ・バビロン』『ア・ビガー・バン』をBOX化。紙ジャケット仕様+SHM-CDと、マニア心をくすぐる内容。『アンダーカヴァー』以降は初紙ジャケ化である。(Mike M. Koshitani)

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「ロー・パワー・レガシー・エディション/イギー & ザ・ストゥージズ」(ソニー・ミュージックジャパン インターナショナル/SICP-2712〜2713)
 独自の美学と暴力性を貫く、ロック・シーン最大のトリックスターにしてカリスマ、イギー・ポップ。パンクの元祖とも目されるが、それは結果であって、イギーは自らの衝動にただ従っただけだ。そんなことを改めて思わせる本作は、イギー & ザ・ストゥージズの1973年の傑作。プロデューサーであるデヴィッド・ボウイがミックスしたオリジナルに、未発表ライヴ音源/アウトテイク/リハーサル音源を加えて、2枚組の豪華盤として甦った。妖しく、激しく、チープな音の洪水の合間から、ロックという音楽の本質が浮かび上がってくる気がする。(細川 真平)

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「アイム・オールド・ファッションド/ビル・チャーラップ・トリオ」(ヴィーナスレコード/VHCD-1043)
 いまニューヨークでもっとも注目すべき白人ピアニスト、ビル・チャーラップの最新作。白人らしいソフィスティケーテッドでスマートなプレイをみせる。ギター入りのトリオ演奏で、ピーター・バーンスタイン(g)とピーター・ワシントン(b)が共演している。ギターとの共演なので、全体的にソフトで、優雅なひびきが生かされている。曲は年になじんだスタンダード・ナンバーが中心なので、楽しく聴ける。ジェローム・カーン作曲のアルバム・タイトル曲に始まるが、ビクター・ヤングの2曲「星影のステラ」「ゴースト・オブ・ア・チャンス」、マット・デニス作曲の「エンジェル・アイズ」、ジョニー・グリーン作の「ボディ・アンド・ソウル」などが特に印象的だ。(岩波 洋三)

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「ライブ・アット・ジャズ・オン・トップ/清水ひろみ&ドン・フリードマン・トリオ」(JAZZ ON TOP/JOT 0407-5)
 大阪在住の美人歌手清水ひろみが、自分の経営するジャズ・クラブ“JAZZ ON TOP”でライブ録音したもの。共演は前作でも共演したニューヨークのベテラン・ピアニスト、ドン・フリードマン。今回はデュオではなく神田芳郎(b)、竹田達彦(ds)が加わってのトリオとの共演。したがって、よりスインギーに、クラブ・ライブらしいリラックスした気分で歌っている。彼女は比較的透明感のある美声の持主であり、ほのかな色気と可愛らしい雰囲気をたたえて歌っている。スタンダード集だが、チャップリンの曲「エターナリー」が珍しくて、新鮮だ。「ナイト・アンド・デイ」「リトル・ガール・ブルー」「チーク・トゥ・チーク」「イッツ・オール・ライト・ウィズ・ミー」など、どれもあまずくずさずにさらっと歌っているのがいい。(岩波 洋三)

Popular ALBUM Review



「杉山千絵 meets ベニー・グリーン」(Key West CS /CS-001)
 久しぶりで、邦人ジャズ・ヴォーカリストの聴き応えのあるニュー・アルバムに出会った。京都出身の杉山千絵。神戸 (2003) や浅草 (2008) のジャズ・コンテストでグランプリ受賞している彼女のこのデビュー・アルバムは、今年 2月にカリフォルニア州バークレーで制作された。ベニー・グリーン・ピアノ・トリオ (ベース: ジョン・ウィータラ、ドラムス: ジム・ジャーマン) との共演で、「シャイニー・ストッキングス」「デイ・バイ・デイ」「ビューティフル・ラヴ」他、多彩な曲目全12曲を歌う。ベニーのピアノ・ソロと千絵のスキャットの掛け合い等、リラックスしたムードが最高に楽しい。先ずは一聴をお奨めしたい。(川上 博)  http://www.chieprin.com

Popular DVD Review

「ワン・ナイト・オンリー〜ライヴ・アット・ヴィレッジ・ヴァンガード/バーブラ・ストライサンド」(ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル/SIBP-179)
 歌手、女優として最高のバーブラ・ストライサンドが、ニューヨークの高名なジャズ・クラブ、ヴィレッジ・ヴァンガードで昨年9月に一夜限りのショウを行った。同時期に出された最新作『ラヴ・イズ・ジ・アンサー』を記念してのことだが、クラブ出演は実に48年ぶりという。何枚かある彼女のライヴ盤がすべて大向こうをうならせる大会場のパフォーマンスであるのと違い、123席のみの内輪な会場は、極めてインティメイトな暖かいくだけた雰囲気を作り出した。歌声はいよいよ円熟味を増し、フランクなおしゃべりには60年代への懐かしさが満ちている。大半が『ラヴ・イズ・・・』からの曲だが、他のスタンダード曲もよく、白眉は「追憶」。心にしみいる。このDVDもアメリカではベストセラーになるに違いない。(鈴木 道子)

Popular BOOK Review

「ザ・ローリング・ストーンズ『ジャンピン・ジャック・フラッシュの聴き方が変わる本』/今 拓海・著」(文藝春秋)
 ルポ・ライターとしても活躍し英国滞在経験のある今拓海が、ストーンズの代表作「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」(1968年)をキーポイントして世界最強ロックンロール・バンドをしっかりと捉えているのが本書だ。70年代にストーンズに本格的に接した著者が、60年代から70年代初頭にかけてのRSをじっくりと紐解いていく。その着眼点がなかなか鋭く、英国文化に詳しい彼ならではの展開にはっとさせられたりする。そして、何よりもストーンズが大好きだという気持ちがダイレクトに伝わってくるところが読み手を躍らせる。ソウル・フラワー・ユニオンの中川敬との対談もワクワクしながらページをめくってしまう。(Mike M. Koshitani)

Popular BOOK Review

「ミス・オーデル クリス・オーデル回顧録/クリス・オーデル キャサリン・ケッチャム著 加藤正人・訳」(レインボウブリッジ)
 著者であるクリス・オーデルは、ひょんなきっかけからアップル(もちろんビートルズの。スティーヴィ・ジョブズのではなく)で働くようになり、その後ローリング・ストーンズ、ボブ・ディラン、CSN&Y、サンタナ等の仕事にもかかわった女性。ジョージ・ハリスンの「ミス・オーデル」という曲は、彼女のことを歌ったものだ。本書は彼女の自伝だが、そこにはビートルズを初めとするロック・スターたちの真の姿、ロックンロール・ライフの光と影が、リアルに描かれている。一歩間違えば“暴露本”になるぎりぎりのところで踏みとどまって、ロック史の裏側を伝える興味深い作品だ。(細川 真平)

Popular BOOK Review

「ビートルズとボブ・ディラン/中山康樹・著」(光文社)
 1960年代からビートルズとディランを愛し続ける筆者の新著だが、回顧的な箇所などどこにもない。主にここ10数年に出回った資料・発言を徹底的に調査し、ときに推論をくわえながら、猛烈なスピード感を伴った文章で一気に読ませる。その手口は憎らしいほどクール、文字というメスを用いてディランやビートルズに“新たな視点”というメスを入れている。序章と実質的な最終章である第12章では、デル・シャノンが重要人物として登場。「悲しき街角」のヒットでなんとか歴史に名を残すオールディーズのひと、というイメージが強いであろうシャノンが実はこんなに“鍵を握る男”だったのかと驚いたのは僕だけではあるまい。冒険小説を読んでいるようなスリルを与えてくれる1冊だ。(原田 和典)

Popular BOOK Review

「アーサー・ラッセル/ティム・ローレンス著 山根夏実・訳」(ブルース・インターアクションズ)
 また何ともマニアックな本の登場だ。どれだけ多くの音楽ファンが、アーサー・ラッセルというアメリカン・ミュージック・シーンの重要人物をご存知だろうか。この本のサブタイトル「ニューヨーク、音楽、その大いなる冒険」が表しているものは、アーサー・ラッセルの短くも波乱に満ちた生涯とアメリカン音楽業界の舞台裏を垣間見るものである。アーサー・ラッセルは、クラシックに始まり、ダンス・ミュージック、ロック&ロール、R&B、カントリーetc・・・ありとあらゆる音楽を吸収し、作品にした天才であり奇才であり、間違いなく彼は、現在のミュージック・シーンに影響を与えた人物の一人である。音楽と共に生き、音楽により死に至らされた、現在のアマデウスの様なこんな音楽バカが存在したことを、記憶の片隅にでも留めておいて欲しい、そんな気持ちにさせる大作である。(上田 和秀)

Popular CONCERT Review

「マルコス・ヴァーリ・ウィズ・ホベルト・メネスカル」5月25日 Blue Note TOKYO
 「この曲は、若いころの作品なんだ」、こんなトークとともに「サマーサンバ」で始まった。ベース、ドラムス、サックスそれに女性歌手を加えた5人編成の歌と演奏は、本人自身が語るように、新しさの中に1960年代のコパカバーナの小さなクラブを連想させてくれる。ヴァーリが弾くRODHDES PIANOがその思いをいっそう確かなものにしている。中盤にゲストとして登場したホベルト・メネスカル、いぶし銀のようなギターは、まさにボサノヴァの黎明期から変わることのない音色だ。名曲「小舟」には懐かしさがこみ上げてくるのだが、二人の共作だという新曲にむしろみずみずしさとここちよさを感じた。(三塚 博) 
写真:佐藤 拓央


Popular CONCERT Review

「エポカ・ヂ・オウロ」 5月26日 すみだトリフォニーホール   
 名門グループ、エポカ・ヂ・オウロ(1967年レコード・デビュー)が8年ぶりに来日した。看板奏者は今年で80歳のパンデイロ(ブラジル風タンバリン)奏者、ジョルジーニョ・ド・パンデイロだろうが、バンド全員が、いわばその楽器のスペシャリスト。グループの創設者にしてショーロの伝説であるジャコー・ド・バンドリンの曲を、これほどたくさん生で、絶妙な解釈と共に聴ける機会は、そうはあるまい。天にも昇るようなフルートやメロディアスなベース・ラインを奏でる7弦ギターの響きはクラシック音楽の殿堂にブラジルの潮風を持ち込み、一糸乱れぬアンサンブルは心地よい酩酊感をあたえてくれた。ジョルジーニョが両手をフルに使って繰り出すプレイは、さしずめ“ひとりパーカッション・アンサンブル”である。第二部のオープニングでは、まったくマイクを使わないパフォーマンスも披露。これもまた見事だった。(原田 和典)


Popular CONCERT Review




「ソロモン・バーク」5月30日 日比谷野外音楽堂
 今回で25周年となった≪ブルース&ソウル・カーニバル ≫ヘッドライナーとして来日をしたソロモン・バークを久しぶりにきいた。久しぶりというのは、1966年にシカゴのライヴ・ハウス“フラミンゴ”で、初めてきいて、その巨体から出るなめらかな迫力ある歌声に圧倒されたからだ。あれから40数年たって、70才になったというバークの迫力は、いささかも衰えていなかった。ステージに車イスで出てきて中央の玉座に坐り、ラスト・ナンバー「エヴリバディ・ニーズ・サムバディ・トゥ・ラヴ」まで1時間近くをソウルした。久しぶりに本物をきいた。正統なソウル・ミュージシャンの、ますますの健闘を祈らずにいられない。最後にステージ上のバラの花束を、この日誕生日の人にプレゼントするから、出てらっしゃいと何度も云ってたが、誰も出ていかなかった・・・通じなかった?(星加 ルミ子)

 ローリング・ストーンズが師匠としていたということもあり、1960年代中期から輸入盤LPを半年待ち覚悟でオーダーして一生懸命に聴いていたのがソロモン・バーク。日本人として最初にインタビューしたのが数年前、そしてついに初めてキング・ソロモンのライヴを堪能できた。最新アルバムのタイトル・ソング「Nothing's Impossible」からオープニング。60年代の名作でありヒット・チューンである「Cry to Me」「If You Need Me」(2曲ともストーンズがカヴァー)「Got To Get You Off My Mind」などが登場しながらソウルフルなステージはダイナミックに展開。同じ時期に活躍したレイ・チャールズやサム・クックのナンバーも良かったけれど、特に感動したのは「Proud Mary」。CCRのカヴァーとして知られる一方、ベルレコードに所属していた69年のソロモンのヒット曲でもある(R&Bチャートで15位、このナンバーをフィーチャーしたLPは日本発売された)。そして最後は極めつけ「Everybody Needs Somebody To Love」。もう屋音は完全に(僕だけだったかもしれないけど)“the other”の世界になっていた!ライド・オン!!(Mike M. Koshitani)


Popular CONCERT Review

「マイケル・ボルトン」 5月30日 中野サンプラザホール
 16年ぶりの日本公演。マイケル・ボルトンの名前を聞いたとき一瞬、世界最速の男”ウサイン・ボルト”の姿が浮かんでしまったくらい懐かしい名前だった。「ウイズアウト・ユー」が大ヒットしたのは1983年だからそれもしょうがないかもしれない。しかし、予想以上にライヴは盛り上がった、一日だけのライヴだったが、彼の来日を待ちわびていたファンが多かったことがわかる。ステージはバラエティーに富んだ内容になっていてポップス、ロック、ソウル、ジャズ、オペラとヴォーカリストとしての実力を充分に聴かせてくれた。若いころの声も良かったが、57歳になった今の声はさらに良くなっていた。大人の色気とはこういう声ではないだろうか。ジェフ・ベックで話題になった「誰も寝てはならぬ」を歌い上げたときは感動した。「男が女を愛する時」「ウイズアウト・ユー」も、自分自身が歳を取ったこともあるのだろうが、今のマイケルの声で聴くことが出来てとてもうれしかった。また近いうちの来日を楽しみにしたい。(鈴木 修一)


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「〜スピリット・オブ・ハワイ〜 ハラウ・オ・ケクヒ〜ハワイの島々を巡るヒイアカの旅〜」 6月6日 日比谷公会堂  
 素晴らしいパフォーマンスで、激しく魂を揺さぶられた。コンペティションのためのフラとは全く違うソウル・フラ。並び方も、モーションもぴたりとあってはいないのだが、全員の気迫が一つになることで生まれる緊張感には凄みがあり鳥肌が立った。ハワイに数多くあるフラ・ハラウ(フラを教える場所)のなかで、もっとも厳格にハワイの伝統文化を継承し実践している「ハラウ・オ・ケクヒ」。フラ・カヒコ(古典フラ)において別格の存在だ。彼女達が私たちに見せてくれる、カヒコは200年以上前にハワイで踊られていたフラやチャントそのものであり、レパートリーによっては300年以上前のチャントやフラもあるという。まだハワイに文字がなかった時代、ハワイの人達はこのように踊り、歴史や物語を伝えていったのだと思うと感動を覚える。今まで私達が見ていたカヒコとは違うフラがここにはあった。(鈴木 修一) 
写真提供:キョ―ドー東京


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「セシリオ&カボノ」 6月9日 Billboard Live TOKYO
 今年もサーフ・ミュージックの代表<セシリオ&カポノ>が来日した。「We're All Alone」でスタートし、「Goodtimes」「Sailin」とヒット曲が続いていく。「Goodnight and Goodmorning」では、観客も一緒になってコーラスに参加する。セシリオのすがすがしい声と、カポノの鼻にかかった力強い声のハーモニーは円熟し、衰えを知らない。どの曲も懐かしい曲ばかり。お客さんの口元がどの曲でも動いているのが印象的。「Friends」からアンコールの「Night Music」で懐かしさは頂点に達した。結成37年目を迎えた彼らは、昨年9月に20年ぶりにスタジオ収録アルバム『C&K』をリリースした。ハワイのFMステーションでも、その中から「Smooth Sailin」と「Back in the Day」はヘビーローテーションとなっている。今回、この2曲をアンコールの最後に披露してくれた。場所柄か観客は少しおとなしめだったが、六本木で大人の夜を満喫することが出来た。(鈴木 修一) 
写真:宇山ケンジュ


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「パレナオレ・ウィズ・ニコール・フォックス」 6月9日 10日 COTTON CLUB
 “パンダナス・クラブ”のメンバーとしてCOTTON CLUBにも出演した、アルデン・リーバイと、ハワイで幻のバンドと言われる“UA”のメンバーだったクヒオ・イムが結成した新グループが ≪パレナオレ≫だ。実は今回、2日間聴きに行った。初日のステージはオーディアンスに踊ってもらうのが目的だったようで、音楽的に聴くところがなかった。そのため、2日目にもう一度足を運んだ、この日のステージには納得させられた。美しいハーモニー、二人が弾くギター、ベース。本当に心地よかった。トラディショナル・ハワイアンも斬新な解釈でアレンジし意欲的だった。やはりハワイのミュージシャンは状況により演奏を変えていることを再確認した。「パネ・マイ」から始まり「レイ・ピカケ」、日本で発売されたニュー・アルバム『パイナレオ』からの曲など15曲を聴かせてくれた。そして、そこに2008年ミス・ハワイの ニコール・フォックスの美しいフラが加わり魅力的なステージとなった。アンコール「イマジン」にあわせニコールが踊るという新しい試みがとても面白かった。(鈴木 修一)
写真提供:ALOHA SOUND


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「ロニー・ジョーダン」 6月11日  COTTON CLUB
 ギブソンのフルアコから紡ぎだされるロニー・ジョーダンのギターの音色は癖がなく、ピックと指を巧みに使い分け、良い意味で手癖がありながらヴァリエーション豊かなのりの良い演奏で、オーディエンスを楽しませてくれた。この日は、オルガン・トリオということで、ネル・デイビス(org)の演奏にも注目が集まったが、この人もなかなかのテクニシャンであり、イマジネーション豊かにハモンド・オルガンを操り、演奏を盛り上げていた。ドラムのデビッド・モーアーは、決して目立つことなくバンドを安定した演奏へ導き、女性ヴォーカルのケンバ・コフィールドは、情熱的なヴォーカルとダンスで見る者を圧倒した。バンドによるファンキーなグルーヴと落ち着いた雰囲気の両極で、正に大人のライヴを堪能させてくれた。 (上田 和秀)


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「ミュージック・ペンクラブ音楽賞受賞記念 カンツォーネ&クラシック 日向由子オン・ステージ」 6月12日 第一ホテル両国
 第22回ミュージック・ペンクラブ賞クラシック部門≪ベスト・ニュー・アーティスト≫を受賞した日向由子が、彼女の地元・両国で受賞記念のディナーライヴを開催した。 カンツォーネ、クラシックにとどまらず、「朧月夜」「浜辺の歌」など日本の歌や、映画音楽から「慕情のテーマ」などレパートリーの広さを披露し楽しませてくれた。彼女のライヴの良さは、難しいと思われがちなカンツォーネやクラシックの素晴らしさを易しく聴かせてくれること。クラシックが苦手と思っている方も機会があったら彼女のライヴを楽しんで欲しい。「クラシックや カンツォーネって良いね」と思えるはずだ。3月までNHK/BS歌のおにいさんとして活躍した弟/おさむとの共演やサプライズでお客さんの誕生日祝いなど、 いつも応援してくれるファンの皆さんへの感謝と音楽賞受賞報告を兼ねた、アットホームで心和むライヴとなった。(鈴木 修一)
写真:Shu Suzuki


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「セレブレイティング・ザ・ミュージック・オブ・グローヴァー・ワシントンJr./トゥ・グローヴァー・ウィズ・ラヴ」 6月14日  Blue Note TOKYO
 何といってもメンバーが良い、バンドマスター/ジェイソン・マイルスのキーボードは、巧みなテクニックと音色で聴かせどころ満載であり、ジェラルド・ヴィーズリーの6弦ベースは、ユニークなフレーズを奏で、二人のサックス奏者アンディ・スニッツァーとエリック・ダリウスは、力強さと繊細さを兼ね備えた演奏で、観客を圧倒した。ギターのニック・モロクは、時折聴かせるロック調のリードでクロスオーバーなアレンジを漂わせ、ドラムのバディ・ウィリアムスは、パーフェクトにリズムをキープする。そして、スペシャル・ゲストの巨匠ラルフ・マクドナルドは、時代を経ても色褪せないパーカッションを披露するだけでなく、小物を使い観客を楽しませてくれた。単に一流ミュージシャン達が集合し演奏しただけではなくバンドとして一体となり、そのミュージシャン達が楽しむことにより、この日集まったジャズ・ファンを堪能させるライヴとなり、梅雨入りを知らせる雨を吹き飛ばすような迫力ある演奏が、首都TOKYOを熱くした。 (上田 和秀)  
写真:グレート・ザ・歌舞伎町


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「ウルヴェヒ・グェレロ Na Mele Hula Aloha Live 2010」 
 今年度のナ・ホク・アワード、ベスト・ハワイアン・アルバムを受賞した、ウルヴェヒ・グェレロが7月に来日。丸の内COTTON CLUBで一日だけライヴを行う。フリー・イベント会場でのライヴも良いですが、静かな、音の良いステージで聴く歌声の素晴らしさは格別のはず。ミュージシャン、クムフラとしても活躍しているウルヴェヒ。
そのファルセット・ヴォイスは≪地上に降りた、天使の歌声≫と表されている。10年ほど前までは、ケアリイ・レイシェルと二人でハーラウをやっていたことでも知られている。おいしい料理とおいしいお酒、素晴らしい音でウルヴェヒを堪能あれ!アロ〜ハ!!(SS)

*7月19日 COTTON CLUB 2回公演
お問い合わせ:(03)3215-1555 
http://www.cottonclubjapan.co.jp/


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「マリーナ・ショウ featuring チャック・レイニー、デヴィッド・T.ウォーカー、ラリー・ナッシュ、ハ―ヴィー・メイソン“who is this bitch, anyway?”リユニオン・ツアー」
 1975年の名作アルバム『フー・イズ・ジス・ビッチ・エニウェイ』のメンバーたち、チャック・レイニー、デヴィッド・T.ウォーカー、ラリー・ナッシュ、ハ―ヴィー・メイソンがマリーナとともに今年も日本に帰ってきてくれる。ジャズ・ファンはもちろんのこと、R&B/ソウル・ミュージック・フリーク、ブルース愛好家まで幅広い層がまたまた注目のスペシャルなライヴが再び実現するのだ。(KK)

*7月22日〜24日 Billboard Live OSAKA 2回公演
お問い合せ:(06)6342-7722
http://www.billboard-live.com/
*7月26日 27日 29日〜31日 Billboard Live TOKYO 2回公演
お問い合せ:(03)3405-1133
http://www.billboard-live.com/


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「ワイルド・マグノリアス」
 ニューオーリンズ・ファンクのワイルド・マグノリアスが久々に日本に帰ってくる。もちろん、15年 前にグループにジョイントした日本を代表するギタリスト、山岸潤史もメンバーとしてクレジットされている。伝統のプリミティヴな中にワイルドなバンド・サ ウンドを加味してのファンクなステージング。まさにミッド・サマーには最高のグルーヴ!ニューオーリンズ在住の山岸からメッセージが届いた、「思いっきり ギターを弾きまくり、ステージで大暴れするぜ!」、こちらも期待してるぜ!!(MK)

*8月3日 Billboard Live OSAKA 2回公演
お問い合せ:(06)6342-7722
http://www.billboard-live.com/
*8月4日 5日 Billboard Live TOKYO 2回公演
お問い合せ:(03)3405-1133
http://www.billboard-live.com/


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「GET WELL JOE ! チャリティ・コンサート」
 Flower Travellin' Bandや「人間の証明」、そしてレゲエと活躍してきたジョー山中が肺ガンにかかっている。
 聞きつけたジョーを愛するミュージッシャン仲間達が集まり、8月にライヴ・ハウス「クロコダイル」でチャリティ・コンサートを3 days+1 extra dayで開催。ジョーの仲間達のそうそうたるメンバーが揃った。仲間やファンと共に、ジョーの再びや、歌える日のために!(TI) 
写真:池野徹

8月10日
★ONE LOVE
★深水龍作 & Deep Mouth
★ジョニー吉長(ds,vo)/原田喧太(g,vo)/鮫島秀樹(b)
ゲスト:桑名正博

8月11日
★TENSAW
★森園勝敏(g,vo)/岡井大二(ds)/金子マリ(vo) etc

8月12日
★FLOWER TRAVELLIN' BAND + ムッシュかまやつ & 中村裕介(vo)
★GOLDEN CUPS
★頭脳警察(PANTA & TOSHI)

8月24日
★Char
★SHEENA & THE ROKKETS

お問い合わせ:(03)3499-5206 クロコダイル
http://www.crocodile-live.jp/


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「ジェイク・シマブクロ Jake Shimabukuro UKULELE Tour 2010」
 世界中を駆け回る、ウクレレ伝道師< ジェイク・シマブクロ>が、7月28日にリリースされる2年ぶりのオリジナル・アルバム『 I ♥ UKULELE 』を手土産に 今年も日本にやって来ます。ハワイ最高の音楽賞、ナホク・ハノハノ・アワード2010で、2部門を受賞し絶好調のジェイク。今ツアーでクイーンの名曲「ボヘミアン・ラプソディー」をウクレレでどの様に表現してくれるか、大きな注目点なのだ。毎回、パワー・アップした演奏を見せてくれるジェイクに今年の夏も注目。(SS)

*8月14日の大阪を皮切りに9月14日まで全国15公演予定。
詳細はhttp://jaketour2010.jp/


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「レジェンド・ロッカーズ vol.1 夢のライヴ&バトル ROCK AND A HARD PLACE!」
 日本のロック・ヒストリーを築き上げた20人のロッカーズの語りおろし「ジャパニーズ・ロック・インタビュー集」発売を記念してのスペシャル・イベント!インタビュー集登場の5人が一堂に会しての≪レジェンド・ロッカーズ 夢のライヴ&バトル≫。出演は加納秀人が率いる外道!そしてこの日限りのスペシャル・グループ、森園勝敏(四人囃子)・岡井大二(四人囃子)・山本恭司(BOWWOW)・鳴瀬善博(ナルチョ)から成るザ・レジェンド・ロッカーズ!もちろんスーパー・ギタリスト3人+チョッパー・ベース&大二による夢のスーパー・セッションも実現する。特別ゲストはシカゴ在住20年のブルース・ギタリストの菊田俊介。そして、トーク・ライヴも・・・。(MT)
森園勝敏&岡井大二・写真:小宮山直恵

*8月29日 開場:18:00 開演:18:30
*吉祥寺ROCK JOINT GB 
*お問い合わせ: ROCK JOINT GB (0422)23-3091
http://www.rock-gb.com/



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「フェリックス・キャヴァリエズ・ラスカルズ」
 1960年代後半、ブルー・アイド・ソウルを聴きまくった。その時代、六本木のソウル・バー/ジョージでもそんな白人ソウルが人気あった、その中心がヤング・ラスカルズ(のちにラスカルズ)。彼らの「I’ve Been Lonely Too Long」「Groovin’」(ポップ・チャート1位)「A Beautiful Morning」「People Got Be Free」(ポップ・チャート1位)「A Ray Of Hope」といったヒット・チューンはR&Bチャートも賑わしたのだ。フェリックス・キャヴァリエ率いるラスカルズの公演、楽しみだ!山下さん、会場で久しぶりにお会いしましょう!!(MK)

*9月9日〜11日 Blue Note TOKYO  2回公演
お問い合わせ:(03)5485-0088 
http://www.bluenote.co.jp/


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「メタリカ World Magnetic Tour '10」
 メタリカの4年ぶり8回目の来日が決定した。30年近い歴史を持つグラミー賞でもおなじみのスーパー・ロック・バンド。最新作『デス・マグネティック』をひっさげてのマグネティック・ツアーだ。昨年春、ロックンロール・ホール・オブ・フェイム殿堂入りも果たしている。気骨あふれるエキサイティングなステージング、今から心躍る!(MK) 
写真:William Hames

*9月25日 26日 さたまスーパーアリーナ。
お問い合わせ:(03)3444-6751
http://smash-jpn.com/index.php