2008年7月 

≪セント・ジョンズ 奇跡の5日間≫ 菅野 ヘッケル
 カナダの東端、ニュー・ファウンドランド島に位置する古い港町セント・ジョンズで5月下旬にボブ・ディランとレナード・コーエンがそれぞれコンサートをおこなったので報告します。

現在、ボブ・ディランは7月上旬までヨーロッパ各地をツアーしているが、これに先駆け5月にアメリカ東部2ヵ所とカナダ沿海州でウォームアップをかねた計7回のショーをおこなった。1988年にはじまり、いつしかファンが『ネヴァー・エンディング・ツアー』と呼ぶようになったディランのツアーは、毎年100回近いショーを世界各地でおこない、今年は21年目を迎えている。ただ、長い歴史のなかでディランは誕生日の5月24日をステージ上で迎えることはあまりなかった。ところが、今年は誕生日にコンサートがスケジュールされた。

5月24日、67歳の誕生日にディランはセント・ジョンズのマイルワン・センター(8000人収容)のステージに立っていた。あちこちから「ハッピー・バースデイ、ボブ」と叫ぶファンの声が聞こえる。しかし、ディランは表情を崩すことなくいつもとおなじようにショーを進めていく。最前列の席から見ていると、場内のPAの音響とステージ上の音がおなじように聞こえてくる。そのせいかもしれないが、これまで以上にディランのキーボードの演奏がはっきり聞こえてくる。ギターやハーモニカとおなじように、キーボードでシンコペーションを効かせた3連音符風の演奏をしばしば聞かせてくれた。昨年と比較すると、ディランのヴォーカルが格段にいい。ここ数年のなかでも、今年のディランのショーはトップといえるすばらしさだ。ディランは観客に向けて彼が創造した作品(アート)をまるでマシンガンのように浴びせかける。もちろん受け手がどのように受け止めているかを確認しながらであるが、いわば一方的にぶつけるのだ。観客はすなおにディランのアートに撃たれるか、なんとかしてかわそうとするしかない。ボブ・ディランのコンサートは、ステージ上のアーティストがその瞬間、その場でつくりだす芸術行為を集まった観客が目撃すると表現するのがふさわしいとぼくは思う。したがって傑作が生まれる日もあれば、月並みな作品が提供される日もある。ただ、多くのベテランたちのショーにありがちな懐メロ&ノスタルジアは味わえない。67歳になってもディランは「ドント・ルック・バック」の姿勢を絶対に崩さない。

5月24日 セットリスト。
1. Watching The River Flow
2. Lay, Lady, Lay
3. The Levee's Gonna Break
4. Shelter From The Storm
5. Rollin' And Tumblin'
6. Visions Of Johanna
7. Stuck Inside Of Mobile With The Memphis Blues Again
8. Ballad Of Hollis Brown
9. Highway 61 Revisited
10. Workingman's Blues #2
11. It's Alright, Ma (I'm Only Bleeding)
12. Spirit On The Water
13. High Water (For Charlie Patton)
14. Summer Days
15. Masters Of War
(encore)
16. Thunder On The Mountain
17. Blowin' In The Wind

ディランのコンサートの興奮が覚めやらない翌日から3日間連続でレナード・コーエンのショーを、おなじくセント・ジョンズの町で見た。コーエンが正式にコンサート・ツアーをおこなうのは1993年以来、じつに15年ぶりのことだ。「レナード・コーエン:ワールド・ツアー2008-2009」と名づけた6月からはじまる本格的ヨーロッパ・ツアーに先立って、コーエンは5月11日からカナダ沿海州地方の小さな会場でウォームアップをかねた何回かのショーをおこなった。ただし、コーエン人気はすさまじく、各地で追加公演が決定するほどだった。ここ、セント・ジョンズも当初1回の予定だったが、最終的に3日間連続となった。

セントメリー・ハイスクールの講堂、ホーリー・ハート・シアター(800人収容)は開演前からファンの熱気が充満していた。8時過ぎにコーエンがバンドとステージに姿を現すと、観客は一斉に立ち上がり拍手と歓声をコーエンに向ける。感激した表情を浮かべたステージ上のコーエンが手で制止の合図をするまで観客のスタンディング・オベーションは数分間つづいた。さらにコーエンが1曲唄い終わるごとにおなじ光景が繰り返される。こんなコンサートはあまり体験したことがない。途中20分の休憩をはさんで、コーエンは24曲、2時間30分近く歌った。6人のミュージシャン、3人の女性コーラスをバックに、ダブルのダークスーツに身を包みフェードラ帽をかぶったコーエンは両手でマイクを持ち、両膝を曲げて前屈みの姿勢で歌った。

ディランとは対照的に、コーエンは観客とコミュニケーションを取りながらショーを進めていった。ウィットとユーモアにあふれる語りのなかに、歌詞の一節を朗読してから歌い始める場面では、詩人コーエンの魅力も味わうことができる。ことばの持つ重みをこれほどまでに感じたコンサートはほかにはない。傑作「ハレルヤ」が歌われると、客席のあちこちからすすり泣く声が聞こえてくる。実際、ぼくの隣に座っていた20代と思われる女性は、涙を流し、時折はっきりとわかるほど声に出して曲が終わるまで泣きつづけていた。

コーエンは今年の9月に74歳を迎える。だが、「ゴールデン・ボイス」といわれるその声は衰えを感じさせない。身動きも、軽やかだ。8月上旬までヨーロッパ各地を回り、しばらく休止期間をおいてから、来年もアメリカ&カナダ西部をツアーする予定だ。できれば、日本にも来てほしいものだ。ぼくは、コーエンのコンサートにエンターテインメントをこえる感動を覚えた。

5月25日 セットリスト
1. Dance Me To The End Of Love
2. The Future
3. Ain't No Cure For Love
4. Bird On The Wire
5. Everybody Knows
6. In My Secret Life
7. Who By Fire
8. Anthem
(休憩)
9. Tower Of Song
10. Suzanne
11. Gypsy Wife
12. Boogie Street
13. Hallelujah
14. Democracy
15. I'm Your Man
16. A Thousand Kisses Deep (recital)
17. Take This Waltz
(アンコール1)
18.Heart With No Companion
19. So Long, Marianne
20. First We Take Manhattan
(アンコール2)
21. That Don't Make It Junk
22. If It Be Your Will
23. Closing Time
(アンコール3)
24. I Tried to Leave You

≪2008 シカゴ・ブルース・フェスティバル≫ 菊田 俊介
 シカゴ・ブルース・フェスティバル。6月第一週末の4日間、7つのステージで延べ100のバンドが出演。世界一大きな“無料”のブルース・フェスティバルだ。その模様をお伝えしたいと思う。

6月5日(木曜)フェス初日。ギブソン・クロスロード・ステージにて女性シンガー、パトリシア・スコットとの演奏は12pmに始まり、演奏が始まるとどんどん人が集まってきた。いよいよブルースフェスの幕開けだ。パトリシアとは、毎週水曜にシカゴ市内のBlue Chicagoでこの2年くらい一緒にプレーしている。1時間半たっぷりブルースのスタンダードを中心に演奏。ストーム予報が出ていたにもかかわらず、太陽も顔を覗かせてムシムシした夏の陽気になってきた。
「私が出ると必ず晴れるのよ」天気女を自慢するパトリシアだ。
そして夜は、JWウィリアムスと市内のB.L.U.E.Sにてギグ。ブルースフェスが終わったあたりからお客さんがどんどん詰めかけて、夜中の12時を過ぎると満員に。最後のセットはミュージシャンがどんどん飛び入りしてジャム・セッションに突入だ。東京から来たギターの近藤さん、鹿児島の晴君、キーボードのLeeちゃん、そして名古屋のRosebud RIEさんも歌で参加してくれ、店内はヒートアップする。

6月6日(金曜)フェス2日目。メイン・ステージのPetrillo Music Shellのサウンド・チェックに向かうため、2時に家を出る。金曜の午後、しかもブルースフェスのダブルパンチでハイウェイ90が大渋滞。普段なら30分で着くところが1時間40分もかかって、ステージに着いた時には、悲しいかなサウンド・チェックは終わっていた。”ブルースは本番の音楽だ”と昔シュガー・ブルーが豪語していたのを思い出す。気を取り直して、前技なしの本番頑張る事にしよう。
6時くらいからボチボチPetrillo Music Shell地下の楽屋に入って、ディナーを食べたりしてリラックス。今日一緒に出演する“ブルースの女王”ココ・テイラーが家族を連れて来ていて、ロニー・ブルックスも交えて、楽屋は和やかな雰囲気だ。普段は話好きな楽しいココも、出番30分くらい前になると表情が引き締まり、ステージに君臨する女王の顔に変わる。
そして、8時35分に我々のセットがスタート。いつもより短い55分間のステージ時間ということで、バンドの前フリは1曲だけかと思っていたら、2曲と指示が入った。そこで小生が、オープニングで"Luv Sombody"を歌う。同フェスのメイン・ステージ出演4回目にして、初めて歌った記念日になった。
 椅子席はギッシリ埋まっているのがステージからよく見渡せる。奥に広がる高層ビルのライトが暗闇の中でキラキラ輝いて、幻想的だ。予想されていた雨も持ちこたえて、曇り空から時々湿気を含んだ風がステージに舞い込んで来る。
自然を感じながら、音を作り上げていく野外フェスティバルは大好きだ。
そしてフェスティバルのステージに立つと、”夏がやって来た”ことを実感し、ココとこうした夏を今年も体験出来ることに、感謝の気持ちでいっぱいになるのだ。

6月7日(土曜)フェス3日目。再びギブソン・クロスロード・ステージでシンガー、チック・ロジャースのバンドで出演。このステージは名の通り、ギブソンがスポンサーだ。ステージ裏にはギブソン製の弦やポリッシュ、ストラップなんかが用意されてある。木曜のステージの時は、もう一人のギタリスト、チコ・バンクスがギブソン335とレスポールを使っていたから、彼には弦をプレゼントしていたが、MOON社製のシグネチャーモデルを使っていた小生には弦のプレゼントは無し。そこで少し文句を言うと、担当者はあっさり弦を2セットくれた。こんな経緯があったので、土曜は会うなりその担当者は、弦を2セットと、ピックの入った袋を進呈して来た。話してみるものだ。
チックのショウは、圧巻だった。と、出演した自分で言うのもなんだが、チックの歌を目の当たりにしたオーディエンスにはかなり衝撃的だったようだ。
ブルースフェスということで、R&Bは封印してブルースのスタンダードを中心にセットを構成したのも功を奏したようだ。終わったあとに何人もの人から声をかけられ、チックのCDにサインしてくれと頼まれたりもした。
ジャケットの自分の名前がちゃんとスペルされているかチェックすると、Shun Kikutaと書かれていて胸をなで下ろす。過去にはShonやSeanやShuneにはじまって、名字に至っては、kokitaだのkiktaだの、極めつけはkinkutaなんてアフリカ人みたいなスペルで雑誌に出ていたときもあったのだ。

6月8日(日曜)フェス最終日。毎週日曜にやっている教会でのゴスペル・ギグを終えて、ブルースフェスの会場に直行する。メイン・ステージ関係者入り口で受付を担当するL女史に、楽屋に入れるパスをお願いするも、今日だけはBBキングのファミリーや出演者だけに限定していると言われ、ちょっとガッカリ。BBに挨拶だけでもしたかったが仕方が無い。「その代わり、VIP席のパスをあげますよ」と言われてもらった席が、ど真ん中の前から3列目だった。客席について演奏を聞くのは実に久しぶりだ。BBの演奏も2005年以来3年ぶりで、気持ちが盛り上がって来る。
チャーリー・ラブ&シルキー・スムース・バンド、ローリー・ベル、キャレン・キャロル、マジック・スリム&ティアドロップスなど、シカゴの仲間達がどんどん出て、8時15分、BBのバンドがステージに現れた。インストを2曲やって、いよいよBBの登場に会場が沸く。ステージにはブルースフェスを主催するシカゴ市スペシャル・イベント部のボス、バリー・ドーリン氏とバディ・ガイも姿を現わした。BBの同フェスへの20年ぶりの出演を前にして、シカゴ市から特別功労賞が贈られた。
この夜のBBのステージは、いつもと変わりなく実に暖かかった。歌もギターも衰えを見せず、トレードマークの愛器ルシールトーンは野太く、ジェントルにブルースしている。でもそんな表面的な部分を完全に超越して、彼の存在自体が、見ている我々を至福の世界に連れ去ってくれた。
「悪い事もたくさんあったけれど、その都度良い事が悪い事を覆うように包み込んでくれた。僕は世界一ラッキーな人間だよ」
3年前に某雑誌のインタビューで話を聞いた時に、BBはこう言っていた。
ネガティブな事すらも全てポジティブに受け止めて生きた末にこんな光り輝く存在になったのだろうか、とステージを見ながらその会話の事を思い出して、勝手に想像したりする。
名曲"The Thrill Is Gone"まであっという間にいってしまって、え、もう終わり?とびっくり。演奏したのは実質1時間にも満たなかったのだから仕方がないか。何より、ミスター・キングの元気でまったく衰えの無いステージを見れただけでも、大満足。とにかく今後の長い活躍を祈るだけだ。
最高の後味のまま、小生のシカゴ・ブルース・フェスティバル・ツアーに参加してくれたみなさん達と、チャイナタウンで打ち上げを兼ねたディナーを。ブルース漬けの週末をみなさんも満喫されたようで胸をなで下ろす。
そしてその後は、キングストン・マインズに繰り出して、チャーリー・ラブやBBバンドのドラマー、トニー・コールマンとジャム・セッションだ。BBを見たばかりのせいか、BBのフレーズが出て来て止まらないのにはまいってしまった。
*写真はギブソン・クロスロード・ステージでのチック・ロジャースと筆者


バレエ「プティの夕べ」パルマ王立歌劇場 2008年5月30日
スカラ座バレエ団、パルマ王立歌劇場管弦楽団
指揮:デイヴィッド・ガーフォース・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・井内 美香
(photo:Roberto Ricci, Teatro Regio di Parma)
「アルルの女」
音楽:ジョルジュ・ビゼー
装置:ルネ・アリオ
衣裳:クリスティーヌ・ロラン
照明:ジャン=ミッシェル・デジレ
ヴィヴィエット:マルタ・ロマーニャ
フレデリ:ロベルト・ボッレ

「若者と死」
音楽:ヨハン・セバスチャン・バッハ
装置:ジョルジュ・ヴァケヴィッチ
衣裳:カリンスカ
照明:ジャン=ミッシェル・デジレ
若い男:ミック・ゼーニ
死の女神:マルタ・ロマーニャ

「カルメン」
音楽:ジョルジュ・ビゼー
装置と衣裳:アントーニ・クラーヴェ
照明:ジャン=ミッシェル・デジレ
カルメン:ポリーナ・セミョーノワ
ドン・ホセ:ロベルト・ボッレ
闘牛士:フランチェスコ・ヴェントリーリア

三人の盗賊:マリア・フランチェスカ・ガッリターノ、アントニーノ・ステーラ、ジャンルーカ・スキアヴォーニ
パルマ王立歌劇場といえばジュゼッペ・ヴェルディのお膝元で、近年は10月に行われるヴェルディのオペラの連続上演『フェスティヴァル・ヴェルディ』が話題になっているが、オペラと並行してダンスにもかなり力を入れている。毎年5月は『パルマ・ダンツァParma Danza』と称するダンス月間で、世界から面白いバレエ団をいくつか招聘して地元のバレエ・ファンに提供している。

今年のラインナップはマリインスキー・バレエの「白鳥の湖」、スヴェトラーナ・ザハロワ・アンド・フレンズ、台湾のクラウド・ゲート・ダンス・シアター、カロリン・カールソンが率いるルーベの国立振付センター公演など。そして5月の最後の週にはスカラ座バレエ団による「プティの夕べ」が上演された。

フランスを代表する振付家ローラン・プティの三本の作品「アルルの女」「若者と死」「カルメン」を一晩で上演するのは、最近では2005年にパリ・オペラ座で同じ組み合わせで上演されている。パルマでの公演は9月にミラノのスカラ座で上演される内容を先取りしたものだ。注目は何といってもスカラ座の男性エトワール、ロベルト・ボッレが「アルルの女」と「カルメン」にデビューすること、そして日本でも人気の高いベルリン国立バレエのプリンシパル、ポリーナ・セミオノワがやはり「カルメン」でデビューすることであった。

「アルルの女」はプティが1974年に振付けた作品である。ビゼーの作曲した美しい「アルルの女」組曲をそのまま使って、ゴッホを想起させる背景幕に描かれた南仏の熱い太陽がじりじりと照る中で起こる悲劇を描いた佳作である。最近円熟の域に達したスカラ座のスターダンサー、ボッレが深いエモーショナルな表現をもって踊った。ボッレは2年前にスカラ座(アルチンボルディ劇場)でプティの「若者と死」を踊っているが、その時にもテーマとなっていた若者の苦しみがより深い表現となり、自分との闘いに負け、アルルの女の幻影を追って身を投げるまでを集中力を持って演じた。婚約者の愛を得られないヴィヴィエットを演じたマルタ・ロマーニャも美しいラインと無駄のない動きで公演を成功に導いた。

マルタ・ロマーニャは、彼女と同じくスカラ座のプリンシパルであるミック・ゼーニと次の作品「若者と死」にも出演した。プティが1946年に初演して以来、ヌレエフ、バリシニコフ、ニコラ・ル・リッシュ、熊川哲也などカリスマティックなダンサーが踊って来たレパートリーである。ゼーニは不条理な悩みに取りつかれた若者の気弱さをよく表現して好演。ロマーニャの死の女神役は技術的には文句はないものの、硬質な冷たさに欠けるうらみがあった。

ポリーナ・セミオノワは最近ボッレのパートナーとして踊ることが多く、長身で脚が長いプロポーションと優れた身体能力を生かして高い評価を得ているダンサーである。「カルメン」全幕はボッレ同様今回がデビュー。1949年に初演されたプティの「カルメン」はビゼーのオペラからの音楽を使いながらも、周辺の物語を排除し、カルメンとドン・ホセの男女の駆け引き、移ろいやすい愛、などだけを取り出して語っている。セミオノワのカルメンはそのきびきびした動きからも媚びのない中性的な魅力で、最後の殺しの場面などはカルメンの潔さをよく表現。ボッレのドン・ホセはバリシニコフの流れを汲むような、いなせなボレロ姿で踊りも切れがあり秀逸。初役同士としては上出来だと思うが、今後、二人の間に演劇的深みが出てくれば舞台はより面白くなるだろう。

スカラ座バレエ団は南仏やスペインという郷土色豊かな内容に合った演劇的に優れた踊りが楽しめた。ガーフォース指揮のパルマ王立劇場オーケストラも艶のある音色の演奏であった。このプログラムが9月にスカラ座で上演される時はスカラ座のもう一人のエトワール、マッシモ・ムッルとボッレが演目ごとに交代で演じるとのこと。セミオノワに加えて、ミュンヘン国立バレエのスターでプティ作品を数多く踊っているルシア・ラカッラも共演するとあっては、ますます話題を集める公演となりそうだ。(最後の写真は「プティの夕べ」のカーテンコール) 〈完〉

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