2018年2月 

  

Popular ALBUM Review


「Sunny Wilkins / Into the Light」(Sunchance Records 88295 66025)
 ベテラン・ヴォーカリスト、サニー・ウイルキンスの久々の新作。彼女の5作目の作品だ。1989年吹き込みのデビュー・アルバム「Alegria」は、日本で発売され其の後、ホンダのCMに使われたシングル盤「Round Midnight」も出たりして話題になった。今回の作品は、ピアニストで作編曲家の夫君のロン・ニューマンのトリオをバックに彼女自身が作詞した彼女の人生哲学を歌うような内容のタイトル曲などオリジナル・ナンバー5曲を中心に「家族」それも一般的な「家族」ではなく広い意味の人と人との繋がりをテーマにしたチック・コリア、ジェームス・テイラー、ジョニ・ミッチェル、ボビー・ジェントリー等の歌を伸びのある透明感のある声で聴かせる。スロー・ボサの「Corcovado」からバップ・スキャットで歌うロン・ニューマン作の「Eectron Dance」までミシガン州立大学で18年間にわたってジャズを教えてきたというだけに、年季のはいった歌で聞かせる。4半世紀にわたって共に活動してきたロン・ニューマンとの息もぴったり合っている。(高田敬三)


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