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「三橋りえ コンサート」 9月30日 昭和音大ユリホール
ジャズ・シンガーで昭和音大の講師を務める三橋りえが、昨年に続いてスタンダード・ポップスを若い世代に繋いでいこうという企画で、今回は第一部を「ドリス・デイ特集」と銘打っての意欲的なステージとなり、ドリス・デイのLP等の解説を多く書いてきた川上博がMCとして参加した。袴塚淳のピアノ、佐藤正のベース、稲垣貴庸のドラムスの軽快なリズムに乗せて「Lullaby Of Broadway」の演奏で始まり、三橋りえが「With A Song In My Heart」「Tea For Two」をリズミカルに歌い上げて会場は爽やかな雰囲気に包まれる。MCのA Girl Next Door (隣の家の娘)と親しまれたドリス・デイの話などを挟んで、第一部は「Sentimental Journey」「It's Magic」、「Teacher's Pet」「Secret Love」「Que Sera, Sera」など懐かしいヒット・ソングが続き、MCが1984年7月にカーメルの自宅を訪問した際には、スクリーンで見たそのままの温かい笑顔で迎えてくれた話など、ドリス・デイが身近に感じられるコンサートとなった。第二部は「What Is This Thing Called Love」「Stella By Starlight」「The Days Of Wine And Roses」「What A wonderful World」など全10曲、三橋りえの明るくのびやかな歌声と息のあったピアノ・トリオで楽しい一夜となった。(本田 浩子)
写真: 佐藤順彦
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